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【群馬】

「加害者の自覚あるのか」 原発避難訴訟 控訴審開始で報告集会

法廷で意見陳述した際の心境を語る丹治杉江さん(右)。左は弁護団=東京都で

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 東京電力福島第一原発事故で福島県から群馬県などへ避難した住民たちが国と東電に損害賠償を求めた集団訴訟。東京高裁で八日あった控訴審の第一回口頭弁論の閉廷後、近くで原告の報告集会が開かれた。事故から七年を迎えるのを前に、法廷で意見陳述した原告の丹治杉江さん(61)が故郷を奪われた悲痛な思いを訴えた。 (菅原洋)

 「国と東電に原発事故を起こした加害者としての自覚があるのか。むなしい気持ちだ」

 丹治さんは国と東電が事故の責任を真っ向から否定する主張をした法廷を振り返り、憤りを込めた。

 さらに「苦難をお金で請求するのは惨めだ。お金なんていらないから、元の生活に戻してほしい。司法が事故をきちんと断罪し、国と東電に謝らせ、償わせてほしい。それが原点」と語気を強めた。

 鈴木克昌弁護団長は「控訴審で裁判所に福島の現地を見て、判断してもらいたいと求めている。国と東電の姿勢からは、事故をどうして防げなかったのかという反省が感じられないと強く思う」と指摘した。

 弁護団の関夕三郎事務局長は「国側は一審で東電と同等の責任があると認められただけに、控訴審は大量の証拠を追加し、専門家の意見書的なものを提出するなど非常に力を入れて主張してきた」と分析した。

 報告集会には、県内の原告や支援者の他、全国各地で進む同種の集団訴訟を起こした原告や弁護団ら計約百人が参加した。

 県内の訴訟は前橋地裁に百三十七人が計約十五億円の損害賠償を求め、昨年三月の一審判決は六十二人に計三千八百五十五万円の支払いを命じた。

 全国で約三十件が係争中の同種の集団訴訟では初めての判決となり、国と東電の過失を認定。ただ、賠償額の少なさなどから、半数近くの原告が控訴した。

 

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