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【群馬】

臨江閣と旧碓氷峠鉄道施設 国重文指定へ文化審答申

臨江閣の本館(中央奥)と別館(手前)。左奥の木々の中に茶室がある=前橋市で(穂坂昭さん撮影)

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 国の文化審議会が18日に答申した国重要文化財(建造物)に、県内では明治期に建てられた大型迎賓施設「臨江閣」(前橋市大手町)3棟の新指定と、「旧碓氷峠鉄道施設」(安中市松井田町)の橋や熊ノ平変電所など4カ所の追加指定が含まれた。官報告示を経て指定される見通しで、県内の国宝・国重文(建造物)は24件、75棟になる予定だ。 (石井宏昌)

 臨江閣はいずれも木造の本館、別館、茶室の三棟が選ばれた。本館は一八八四(明治十七)年、群馬県令の楫取(かとり)素彦が賓客の接待や宿泊の施設建設を地元財界人に提言したことがきっかけで、地元の有志らの協力と寄付で建設された。二階建て、一部平屋建てで奥座敷や能舞台などが設けられた。茶室は地元への返礼として楫取や県職員が資金を出して本館と共に建てた。

 別館は一九一〇(同四十三)年、一府十四県連合共進会(地方博覧会)の貴賓館として建築され、終了後に市所有になった。二階建てで二階に大広間があり、周囲に縁を巡らせた。現在は市の文化財関連施設として利用されている。

 内外ともに上質な和風意匠でまとめられ「明治期の地方における迎賓施設を理解する上で高い歴史的価値がある」と評価された。

旧碓氷峠鉄道施設の熊ノ平変電所本屋=安中市で(同市教育委員会提供)

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 旧碓氷峠鉄道施設は松井田町横川と長野県軽井沢町間にある旧信越本線の鉄道施設。標高差が五百五十メートル以上ある碓氷峠越えのため、二本のレールの間に歯車型レールを敷き、機関車の歯車とかみ合わせて急勾配を登るアプト式を採用。一八九三(明治二十六)年に開通。一九九七年の長野新幹線開通に伴って横川−軽井沢間は廃止され、現在は横川駅から中間の熊ノ平までの旧線路敷は遊歩道になっている。

 九三、九四年にれんが造りなどの橋五基と隧道(ずいどう)十カ所、丸山変電所の二棟が国重文に指定されている。今回新たに開通時から残るれんが造りの第七、第十三橋りょうの二基と第十七隧道、三七(昭和十二)年に建設された熊ノ平変電所本屋が選ばれた。日本の近代産業の発展に大きく貢献した鉄道施設の技術やようすを示すとして歴史的価値が評価された。

 

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