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【群馬】

「神楽」中断の可能性は46% 県教育文化事業団が伝承団体にアンケート

安中市の咲前(さきさき)神社太々神楽。1815年に別の神社から伝授されたと伝えられ、先の大戦中と昭和30年代の2度の中断を経て1975年に復活した=安中市で

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 県教育文化事業団が伝統芸能の神楽を県内で伝承している団体に実施したアンケートで、今後の伝承状況の見通しに関し「中断の可能性あり」との回答が46%あったことが分かった。団体の多くが課題や悩みとして会員の高齢化や後継者の育成を訴えた。事業団は神楽の伝承について「難しさがうかがえる」と指摘している。 (竹島勇)

 アンケートは神楽の現状と課題を把握することなどを調べるのが目的で、昨年六〜十月に県内の神楽伝承団体(太々(だいだい)神楽・里神楽・神楽獅子)百三十二を対象として実施。八十九団体から回答を得た。結果は今年三月に報告書にまとめた。調査対象は、二〇一三年二月に県が実施した「伝統文化継承状況アンケート」送付時に、伝承状況が順調な団体と文化財指定団体。

 アンケートでは、近年の伝承状況について「順調」との回答が76%、「中断の危機」が21%、「中断中」が3%だった。

 今後の見通しは「中断の可能性なし」が54%で、近年の伝承状況が「順調」とする76%と比較すると、22ポイント低い。

 神楽を継承していく上での課題や悩みについて複数回答で聞いたところ「会員の高齢化」(82%)と「後継者の育成」(78%)が特に多かった。

 三位以下は「芸能への興味・関心の薄れ」(47%)や「衣装・道具・収納箱等の補修新調」(42%)、「地域の過疎化」(29%)、「映像記録・楽譜の制作」(26%)と続き「笛の伝承者がいない」「地域住民の協力」「観客(見学者)の増加」が25%で並んだ。

 神楽継承の秘訣(ひけつ)について記述してもらったところ、「伝統芸能を守る強い意思」(前橋市の団体)、「会員の熱意、使命感」(高崎市の団体)といった意見が多くある一方で、「伝統文化を維持すると思う使命感だけではなく、仲間同士が信頼関係で結ばれ、新しい会員を受け入れやすい保存会を作ることだと思う」(前橋市の団体)という指摘もあった。

 また、「いろいろな楽しみがある中、いかに神楽を知ってもらうかの努力が必要。そのために分かりやすい解説を心がけて(1)公演や奉納があることを広報してもらう(2)他のイベント(フリーマーケット、くじ引き等)を考える(3)福まきをいっぱいする」と具体的なアイデアもあった。

 

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