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【群馬】

前橋市が初の市内全調査 重度損傷の空き家363件

行政代執行により解体される空き家=前橋市で

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 前橋市が社会問題化している空き家を初めて市内の全てについて現地調査した結果、窓や壁から侵入できたり、建物や庭木が傾いたりするなど「重度損傷」がある住宅が、三百六十三件(棟)に上る実態が分かった。重度損傷は市中心部などで目立ち、市は中心部に重点地区を定めて空き家の工事や解体などを後押しする。 (菅原洋)

 調査は二〇一五年六月〜今年三月下旬、市、前橋工科大、地図関連業のゼンリン前橋営業所が協力して進めた。学生と従業員がタブレット端末を持ち、住宅地図データを基に空き家を目視して状態を確認し、写真も撮影して損傷程度などの判定基準で評価した。

 調査の結果報告によると、市内の住宅数は約十七万千六百件。空き家は約六千二百件あり、空き家率は3・6%となった。

 住宅の一部が破損したり、庭木が放置されたりするなど「軽度損傷」は千九百九十件だった。

 地区別では、中心部の本庁管内の空き家は約千二百七十件で、空き家率が7・2%になり、最も高かった。本庁管内は重度損傷の住宅も三十六件あった。

 重度損傷の住宅は、城南と大胡の両地区がともに四十七件、宮城地区が五十三件と過疎化が進む郊外でも多かった。

 市は重度損傷の住宅について、空き家対策特別措置法に基づいて解体など行政代執行ができる「特定空家等」に相当する可能性が高いとみている。

 市建築住宅課は「中心部の重度損傷はかなりの数と受け止めており、人口の多さや空洞化が影響しているのではないか。市民の安全や防犯のために対策を講じたい」と話している。

 市は今月十五日、中心部の千代田町を最重点地区に、大手町や本町など八町を重点地区に指定。六月一日から最重点地区で空き家解体工事費の補助と、最重点を含む重点地区で空き家の工事と家賃の補助にそれぞれ特例措置を設ける。

 市は一六年七月、県内で同法では初めてとなる空き家を解体する行政代執行に踏み切り、今年二月には二件目を実施した。

 

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