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【群馬】

前橋市の女性嘱託職員 セクハラ被害訴え 警察に相談、市も調査

 前橋市の四十代の女性嘱託職員が、管理職の男性から宴席で胸をもまれるなどのセクハラ被害を訴え、警察に相談していることが二十四日、女性本人と被害をその場で目撃した同僚の女性への取材で分かった。本紙の取材に男性は「記憶は定かではないが、宴席で女性に近づいたかもしれない。自分に非があると分かれば、謝罪したい」と話している。市は女性の訴えを把握しており、調査している。 (菅原洋)

 被害を訴える女性と同僚によると、二〇一六年十二月末の仕事納め後に市内の居酒屋で開かれた忘年会で、飲酒した男性が座っていた女性の背後から密着。男性が両手で女性の左右の胸をそれぞれつかみ、指の力を入れて数秒間強くもみ続けた。女性にけがはなかったが、恐怖とショックで抵抗できなかったという。

 宴席で同僚の女性三人が行為を目撃し、同僚が抗議すると手を離した。取材に同僚の一人は「私を含め三人が行為を目撃したのは間違いない。残る二人も見た事実を証言できる」と語った。

 被害を訴える女性は一次会で帰宅したが、二次会では男性が別の同僚女性の頬にキスし、出席者がその様子を写真撮影した。キスについては男性は写真があるため行為を認めている。

 一七年三月初めには、市内の焼き鳥店で職場の宴会があり、胸をもまれた被害を訴える女性も参加。女性によると、途中で合流した上司であるこの男性が飲酒しない女性に車で送るよう求め、降車時に強引に唇を数秒間吸われたという。

 男性は「飲酒しており、送ってもらったという気持ちもあり、キスを求められるままに、応じてしまった。安易な行為で、反省している。二回の被害で、女性が不快ならば誠心誠意謝罪したい」と説明した。

 本紙の取材で男性の説明を聞いた女性は絶句。「二カ月前にセクハラを受けたのに、私からキスを求めるわけがない。ショックで、悔しい。二次被害ではないか。深く傷付き、絶対に許せない。謝罪があっても、受け入れられない」と話した。その後、女性は男性の釈明の言葉を思い出して職場で泣いたという。

 被害を訴える女性、目撃した女性たちはいずれも一年更新の嘱託職員。男性は一七年六月、同僚に嘱託を含む人員配置の見直しを示唆するメールを送信した。嘱託職員たちは雇用への不安が募り、被害を市や外部へ訴えられなかったという。上司が地位を利用して部下に苦痛を与える「パワハラ」に当たる恐れもある。

 その後、男性職員が起こした別の複数の不祥事が発覚し、今年に入って市が同僚たちに事情を聴いた際、セクハラを訴える女性が自身への被害を申し出た。

 市職員課は「本人が被害を証言し、目撃した職員がいることも把握しており、調査している」と述べた。

 被害を訴える女性は最近のセクハラに関する一連の報道を受けて意を決し、「行為は強制わいせつ罪に当たるのではないか」と考え、今月中旬に警察署を訪れ相談を進めている。

 

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