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【群馬】

前橋市セクハラ問題 市長が管理職男性の部署示唆 女性の職場特定の恐れ

 前橋市の山本龍市長は二十八日の定例記者会見で、市役所の四十代の女性嘱託職員が、管理職の男性から宴席で胸をもまれるなどのセクハラ被害を訴えている問題について、「この事案は部署内で(別の)さまざまな問題があって当該者(男性)の件と知るところとなった」と述べ、発言の中では過去の別の不祥事の具体的な内容を明らかにした。市は男性のその不祥事を公表した際、部署名と年齢を明らかにしており、この日の発言で女性の職場が特定される恐れがある。女性と専門家は山本市長の発言を疑問視している。 (菅原洋)

 本紙の取材に、女性は「(市長の発言は)まずいことではないでしょうか。信じられない。被害で傷付いている私の特定につながらないか心配」と語った。

 別のセクハラ問題を担当した経験を持つ高崎市の赤石あゆ子弁護士は「市は被害者のプライバシーや(嘱託という女性の)雇用に不利益が生じないように細心の注意が必要だ」と指摘している。

 山本市長は記者会見で、記者から発言の問題点を指摘されたが、この発言について撤回や女性への謝罪もなく、「その辺りは見解をまとめたい」と述べるにとどめた。

 山本市長はセクハラ問題については「基本的には加害者と被害者の両方に人権があり、きちんと調査したい。両者に聞き取りしており、(被害を目撃した)同僚からも聞く」とした。

 山本市長の発言に、セクハラ被害を訴える女性は「加害者に人権があるのは分かるが、市の対応には積極性や迅速さを感じない」と話した。

 赤石弁護士は「セクハラが事実とすれば、強制わいせつ罪に当たり、かなり悪質だ」と指摘。「管理職の男性は嘱託という立場の女性を蔑視し、仕事上のパートナーとしてみていないのでは。市には法的な職場環境の配慮義務があるが、市の対応は遅く、対策や研修も不十分ではないかと感じる」とみている。

 この問題は二〇一六年末に市内であった職場の忘年会で、飲酒した男性が女性の背後から胸をもみ続け、同僚の女性三人が行為を目撃した。被害を訴える女性は今年に入り市に申し出た。今月中旬には警察に相談し、捜査が始まっている。男性は本紙の取材に「記憶は定かではないが、謝罪したい」と話している。

 

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