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【群馬】

魂のコラボ観客を圧倒 足利織姫神社で世界の奏&舞の初共演

板橋文夫さん(左)のピアノが響く中、体全体を使って踊る田中泯さん=栃木県足利市で

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 舞踊家の田中泯さん(73)と栃木県足利市出身のジャズピアニスト、板橋文夫さん(69)による野外ライブが同市の足利織姫神社境内で行われた。「綾織(あやお)る身体 踊り場・叩(たた)き場」と題した即興のパフォーマンスで、魂がぶつかりあうような初めての共演に約四百人の来場者は大きな拍手を送った。

 クラシックバレエ、モダンダンスを学んだ後、独自の身体表現を追求し続け、俳優としても知られる田中さん。代表作「渡良瀬」をはじめ、数々の名曲を生み出している板橋さん。ともに世界で活躍する夢の組み合わせは、アートを通じて足利の魅力を発信するプロジェクト「あしかがアートクロス」のスペシャルイベントとして実現した。

 夕暮れ迫る境内に激しくも美しい板橋さんのピアノが響く。着物姿の田中さんが階段に寝そべったり、ピアノの屋根の下に頭を差し込んだり、全身を奔放に動かす。約一時間、見る者、聴く者を圧倒した。

 踊っている途中で、田中さんが板橋さんに向かって「自分の音楽をやれよ」と怒鳴るハプニングも。「板橋さんに突っ走ってほしかったのに、こっちに合わせてきたから、これじゃだめだと思って」と田中さん。「でもあの後、二人は『会えた』。うれしかった」と表情を崩した。

 一方、板橋さんは「田中さんとは初めてだから、どう出るか、うかがいながらやったんだけど。スリルがあった。(織姫神社は)独特の『気』が感じられた。面白かった」。

 鑑賞した桐生市の加藤厚子さんは「希有(けう)な体験だった。泯さんが心の中に感じたままを表現しているのが伝わってきて、私も同じ世界に入ったような気がした」と話した。

 公演を企画した東京・下北沢のジャズバー「レディ・ジェーン」店主の大木雄高(ゆたか)さん(72)は「印象深く、記憶に残る、織姫神社での『踊り場・叩き場』になった。二人が鼓舞し合って」と満足そうに語った。 (吉岡潤)

 

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