東京新聞のニュースサイトです。ナビゲーションリンクをとばして、ページの本文へ移動します。

トップ > 群馬 > 記事一覧 > 7月の記事一覧 > 記事

ここから本文

【群馬】

<志尾睦子のそふとフォーカス> (20)驚き連発、旅の醍醐味

下松市の観光をPRする看板。思い込みは禁物とはいえ、まさかの「くだまつ」

写真

 六月の初め、私は山口県に赴いた。目的は、かねて気になっていた周南絆(しゅうなんきずな)映画祭への初参加である。全国津々浦々、さまざまな映画祭があるからできるだけ出かけたいと思っている。何かお役目を頂いて出かけることも多くなってきたが、そうでない場合はただの休暇だから映画祭にかこつけて、いろんなところに行けるというわけだ。

 さて。山口県にはこれまでに二度行ったことがあるが、その目的地は山口情報芸術センターだった。コミュニティシネマ会議やそのセミナーで出かけたのだが、羽田から宇部空港へ飛び、空港からタクシーで現地へ入り、用を終えるとそのまま同じ道を戻る。これが二回。とんぼ返りしかしたことがないのは、あまりにももったいないと思っていたから、今回は旅行の目的地を山口県にして、周南絆映画祭にも行こう、と決める。せっかくなので年に一度の母娘旅ということで、普段構ってあげられない母を伴い、いざ周防へ。

 今回は山口市ではなく周南市ということもあり、新幹線の方が便が良さそうとわかる。宿は山口県出身の友人に薦められた、下松にある国民宿舎。徳山駅で山陽線に乗り換えて下松駅へ向かう。ホームにあるベンチの向きはこちらでよく見かける線路と平行ではなく、垂直で驚いた。

 そして電車に乗ってさらに驚いたのが、駅名。「しもまつ」だと思っていた地名は「くだまつ」。友人とはメールのやりとりで「下松」がなんども行き交っていたのに、まさかお互い違う読み方をしているとは思いもしなかった。こんなところもまた一興。

 下松駅でタクシーを拾い、宿に向かう。夕暮れ時、美しい海、日が落ちかけたところで何となく違和感を感じる。どうもガードレールの色がおかしい気がする。よく目を凝らしてみたらやっぱり黄色い。これも友人に聞いたら、山口県では当たり前だというので、また驚く。土地に行けば土地の当たり前が当然たくさんあるわけで、それを知ることもまた旅の醍醐味(だいごみ)というものだ。 (つづく)

 (シネマテークたかさき総支配人)

     ◇

 七月から毎週日曜日に掲載します。

 

この記事を印刷する

東京新聞の購読はこちら 【1週間ためしよみ】 【電子版】 【電子版学割】

PR情報