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【群馬】

すごいぞ!江戸の科学 伊能忠敬 国宝33点を県内初公開 

三国街道を描いた国宝の伊能図大図=高崎市で

写真

 江戸時代に全国を徒歩で測量して日本地図を作り上げた伊能忠敬(一七四五〜一八一八年)の国宝史料を県内初公開する企画展「すごいぞ!江戸の科学」(東京新聞前橋支局など後援)の報道機関向け内覧会が十二日、高崎市の県立歴史博物館で開かれた。忠敬の指揮で三国街道を描いた伊能図大図(だいず)など関連史料三十三点は全て国宝。企画展は十四日から九月二日まで開かれる。(菅原洋)

 上州は和算の大家、関孝和(一六四二?〜一七〇八年)にゆかりがあり、和算は地図を作る際に必要な天体観測に使われた。そこで、忠敬の没後二百年となる今年に合わせ、忠敬や孝和を中心に江戸時代の科学に関連する史料計百五十四点の展示を企画した。

 忠敬は現在の千葉県に生まれ、五十代から蝦夷地(現北海道)を含む全国を手下を連れて約十七年間歩いて測量し、現代の地図と大差のない地図を作り上げた。

 展示の目玉は縦八三・六センチ、横一六一・四センチの伊能図大図(一八〇四年)。大図とは地図を作る際に最も詳細な部分を描いた基礎的な絵図で、この大図を基にして全体図などを完成させた。

 展示している大図は右側を南の高崎宿とし、左側の三国峠へ向け、金古や渋川の宿と村名を詳細に記し、山や川も着色して描いている。ほかに伊能忠敬像、天文図解、地図用具など千葉県の伊能忠敬記念館が所蔵する貴重な国宝も並べた。

 国重要文化財は二点あり、一点は星の位置、星座、赤道などを球面に描き込んだ銅製の「天球儀」(一六七三年)。中心軸が支えて回転する。肥後藩主の細川家に伝来した。

 孝和とされる肖像画や、初公開となる県内で最も古い一七〇三年の数学写本など和算に関連する史料も展示している。

 中山剛志学芸員は「伊能図大図の緻密さからは、忠敬の手を抜かない根気強さと、すごい労力を実感できる」と話している。

 伊能図大図は八月七日からは安中から信州を描いた部分に展示替えする予定。原則月曜休館。観覧料は一般六百円、大学・高校生三百円、中学生以下無料。

 

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