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【群馬】

土砂災害警戒区域の要配慮者利用施設 避難計画提出 対象の約1割

市町村の防災担当者らを集めて開いた土砂災害警戒体制の説明会=前橋市で

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 西日本豪雨被害など各地で集中豪雨による土砂災害が頻発し、対策が急務となる中、福祉施設や学校、病院など県内の要配慮者利用施設で、昨年六月に義務付けられた避難確保計画の作成が対象の一割程度にとどまっていることが県のまとめで分かった。国は二〇二一年度までに計画作成と避難訓練の実施率100%を掲げており、県は施設などの担当者向けに作成手引の改訂版を配布するなど支援を急ぐ。 (石井宏昌)

 各地の土砂災害多発を受け、国は昨年六月に水防法と土砂災害防止法の一部改正法を施行。土砂災害警戒区域にあり、市町村の地域防災計画で指定する要配慮者利用施設で避難確保計画の作成と避難訓練の実施を義務付けた。

 県によると、県内の土砂災害警戒区域は二十七市町村に約九千カ所あり、対象となる要配慮者利用施設は指定予定を含め六月末時点で二十三市町村の百八十七施設。うち避難確保計画を市町村に提出・受理されたのは一割の十八施設、提出し審査中が五施設だった。

 改正法施行後一年しかたっていない面はあるが、県は「加速度的に進める必要がある」として、昨年七月に公表した計画作成の手引をより分かりやすく改訂した。

 改訂に際し、昨年十二月に当時対象だった百八十二施設にアンケートを実施。それによると、八割近くが土砂災害に危機感を感じながら、対策をしているのは五割以下で、地震や火災への備えほど進んでいない状況が明らかになった。

 災害対策の課題として人員不足との回答が多く、避難確保計画作成では災害や避難の知識、ノウハウの不足を感じていることが分かった。計画は半数以上がこれから作成予定で、本年度完成を目標にする施設が八割強を占めた。

 調査結果を踏まえ、県は施設の種類に応じて必要な書類や対応などをより分かりやすく紹介する手引を作り、今月二十五日に開いた市町村担当者の説明会で改訂版として配布し、県ホームページにも記載した。

 来月から県内各地で対象の施設や学校などの担当者を集めて説明会を開き、改訂版を配って取り扱いを紹介し、計画作成を支援する。希望する施設があれば、県職員や専門家が出向いてサポートする。

 県砂防課の担当者は「何が危険か、どう対応したら良いか、が計画を作成しながら分かるような手引にした。災害被害者ゼロを目指し、一日も早く避難確保計画作成と訓練実施を実現するためサポートしたい」と話した。

 

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