東京新聞のニュースサイトです。ナビゲーションリンクをとばして、ページの本文へ移動します。

トップ > 群馬 > 記事一覧 > 8月の記事一覧 > 記事

ここから本文

【群馬】

<志尾睦子のそふとフォーカス> (27)夏の故郷 映画三昧

玉村八幡宮で祈祷を終え、4年前と同じ場所で大崎章監督とパチリ。お互い年を取りましたかねと笑う

写真

 フィルム・コミッション事業を始めて今年で四年。毎年夏に大きく関わる作品がやってくるようになった。年間を通じて映画のみならずテレビやネットドラマも含めてさまざまな映像のお手伝いをさせていただくが、いわゆる夏休み期間にがっちりとした映画が毎年やってくる。

 現場に張り付くのは専属スタッフがいるので、フィルム・コミッション事業に関する私の普段の仕事は事務処理や連絡係なのだが、地元と製作側が、がっぷりよつに組む映画については現場に出る回数も増えてくる。

 今年の夏は二つの映画が高崎でクランクインした。一つは兼重組。もうひとつは大崎組。「泣くな赤鬼」を撮影する兼重淳監督は前橋市出身。「無限ファンデーション」を撮影する大崎章監督は玉村町出身。本県出身者の作品を地元で撮影となると力が入るというものだが、偶然にも時期を同じくして二組もというのはさらに嬉(うれ)しい。

 加えて、シネマテークたかさきでは、十一日から前橋市出身のドキュメンタリー作家飯塚俊男監督の「陸軍前橋飛行場」と、高崎市出身の武井佑吏監督の「赤色彗星倶楽部(すいせいくらぶ)」(十七日で終了)の上映が始まり、十八日からは高崎で撮影された「高崎グラフィティ。」(川島直人監督)と「馬の骨」(桐生コウジ監督)を上映している。

 上映も、撮影も、自然な流れでこれだけ集まっているというのがすごい。今年の高崎そして群馬は特に映画に熱いのである。

 中でも、大崎監督は二〇一四年夏に撮影した「お盆の弟」に続く故郷で作る映画である。大崎監督の感慨深さも計り知れないが、地元出身者の映画がまた郷里で作られることの嬉しさは何ものにも代えがたいものだ。

 撮影は玉村八幡宮での祈祷(きとう)から始まった。大崎監督が幼いころよく遊んだという神社だ。四年前の夏もここでお祓(はら)いをした。撮影所の中でお祓いをしてもらうことはあっても神社に赴いてやることは少なくなった昨今。ましてや監督の地元で皆心を一つにご祈祷して撮影に入れることは、映画人としてこの上ない嬉しさだ。皆の上気した顔が、夏の思い出の一ページにまた収まった。(シネマテークたかさき総支配人)

 

この記事を印刷する

東京新聞の購読はこちら 【1週間ためしよみ】 【電子版】 【電子版学割】

PR情報