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【群馬】

児相3カ所の安全確認 17年度県まとめ  44件が「48時間」経過後

 県内三カ所の児童相談所(児相)で二〇一七年度、虐待の通告があった子どもについて、国が望ましいとする「四十八時間以内」に安全確認できなかったケースが四十四件あったことが二十四日分かった。いずれも四十八時間経過後に安全確認した。県は「当事者不在などで結果的に確認が四十八時間を超えたが、緊急的な事案はなかった」としている。 (石井宏昌)

 東京都目黒区で両親から虐待を受けた女児(5つ)が死亡した事件を受け、国が全国の児相を対象に安全確認の実態調査を実施し、県内の状況を県がまとめ、報告した。

 県によると児相三カ所に一七年度に寄せられた虐待相談件数は過去最多の千百四十件。うち四十四件で四十八時間以内に子どもの安全確認ができなかった。四十四件のうち二件は実際は子どもがいないなど該当する家庭がなかったという。

 安全確認が四十八時間経過後になった四十二件について、県児童福祉課の担当者は「児相の職員が家庭訪問したが不在などで確認が遅れた」と説明。県は虐待通告のあった子どもの安全確認について、国のルールより早期の「二十四時間以内」を原則としており、一七年度もほとんどの事案で実施できたとしている。担当者は「今後も県警など関係機関と連携し、早期対応に取り組む」と話した。

 親が拒否するなどして子どもの安全確認ができない場合、児童虐待防止法に基づく立ち入り調査や強制力のある「臨検・捜索」を行える。県内ではこれまで実施例がないが、児相と県警は二十四日、立ち入り調査と臨検・捜索を想定した訓練を前橋市の県警察学校で行った。

◆虐待情報「全件共有」へ 県と県警、来月1日から

 県は二十四日、県が把握した児童虐待が疑われる全ての事案について、県警と情報共有する方針を明らかにした。九月一日から実施する。

 県と県警は二〇一六年十一月に児童虐待事案に関する連携協定を結び、児童に目立った外傷や、著しい発達の遅れが認められた場合など「共有が必要」と認められる範囲で、児童相談所から県警へ情報を提供し、共有していた。一七年度は県内三カ所の児相に寄せられた相談・通告千百四十件のうち、約76%で情報を共有した。

 全件で住所、氏名、虐待事案の種類などの情報を共有することで、県警がより早期に対応できるようになり、重大な事件に発展することを防ぐ狙いがある。過去五年間にさかのぼり、情報を提供する方針だ。県児童福祉課の担当者は「児相と県警で事案を二重にチェックすることにもなる」と効果を期待する。

 県によると、全件での情報共有は六月末現在で高知、茨城、愛知県などで行っており、埼玉県も実施する方針を示している。 (石井宏昌)

 

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