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【群馬】

<お宝拝見! @群馬、茨城、栃木> 吉岡町・伊香保おもちゃと人形自動車博物館

漫画のモデルとなった豆腐店の店頭=吉岡町で

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 館内に約百台の名車がずらりと並ぶ一角に、何の変哲もない豆腐店の店頭がある。何も知らなければ、首をかしげ、通り過ぎてしまいそうだ。

 実はこの一角、世界各国や日本中から店を見たいという人々が足を運ぶ人気スポットだ。

 単行本の累計発行部数が五千万部を超えるカーアクション漫画「頭文字(イニシャル)D」。主人公の実家が営む豆腐店が、近くの渋川市から移設したこの店をモデルにしている。漫画の実写版映画では、実際に店で撮影があっただけにファンにとっては「聖地」になった。

 仙台市から店を見に訪れた会社員の男性(37)は「遠くからでも来たかった。鳥肌が立つ」と盛んにシャッターを切っていた。

伊香保おもちゃと人形自動車博物館=吉岡町で

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 博物館の伊藤勝二支配人が「映画を見たドイツ人の男性がインターネットで豆腐店を知り、来日したことがある。アジア各国の観光客も見に来ている」と教えてくれた。

 この店は長年経営された「藤野屋豆腐店」だった。作者のしげの秀一さんが近くの榛名山などを車が走る舞台にした作品を描くに当たり、主人公・藤原拓海の実家「『藤原』豆腐店」として登場させた。

 二〇〇五年公開の実写版映画では、店でロケがあり、一躍ファンの人気スポットに。ただ、その後に店主の体調悪化や区画整理により、閉店して解体された。店主の家族に作品のファンがいて、店の看板などは保管された。

 店の解体を知ったファンからは、博物館に「店を館内へ移設してほしい」というメールや電話が相次ぐ。博物館と店主の家族との間で移設の話が持ち上がり、実現した。

 一二年に移設した看板は、実写版映画を撮影した当時に書き換えた「藤原豆腐店」のまま。同時に博物館が作品に登場する主人公の愛車「スプリンタートレノAE86」(ハチロク)を買い入れ、作品と同じくドアに「藤原とうふ店」と書き入れた。すりガラスの出入り口、豆腐の包丁なども展示。博物館はしげのさんが所有していたイエローの「RX−7」もその後に購入し、近くに並べている。

 七月からは早稲田大の学生が提案したアイデアを基に、渋川伊香保温泉観光協会などが作品にちなんだ場所を巡るスマホを利用したスタンプラリーを始め、博物館も参加している。 (菅原洋)

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<伊香保おもちゃと人形自動車博物館> 吉岡町上野田2145。関越道の渋川伊香保インターチェンジから車で約17分。入館料は大人1080円、中高生860円、4歳から小学生430円。10月末までの開館時間は午前8時半〜午後6時。年中無休。問い合わせは博物館=電0279(55)5020=へ。

 

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