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【群馬】

県防災ヘリ墜落1カ月 系列2社で事故3件

昨年6月、富山県立山町の北アルプス・立山連峰の山中に墜落した小型機=本社ヘリ「あさづる」から

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 県の防災ヘリコプター「はるな」が中之条町で墜落し、乗員九人が死亡した事故は十日で発生から一カ月を迎える。県は東邦航空(東京都)に運航を委託していたが、同社と親会社が同じ新中央航空(茨城県)は昨年六月、富山県で小型機が墜落して乗員四人が死亡する事故を起こした。上野村では昨年十一月、東邦航空のヘリが墜落して乗員四人が死亡する事故も発生。同じ企業系列内における安全管理が厳しく問われている。 (菅原洋)

 「大変重く受け止めている。ご遺族に心よりお悔やみ申し上げ、関係者の皆さまに深くおわびしたい」

 親会社で東証一部に上場する川田テクノロジーズ(富山県)の広報室担当者は約一年二カ月間で三回の事故を起こし、計十七人も死亡するという異常な事態を受けて言葉少なに語った。

 同社は鉄骨工事の川田工業が発祥の持ち株会社。東邦航空は一九八七年に、新中央航空は九四年に傘下に入った。親会社からは子会社の両社に数人ずつの役員を送り込んでいる。

 富山県の事故は小型機が立山町の北アルプス山中に墜落。国の運輸安全委員会は八月末、報告書で「雲中飛行で周囲の状況把握が困難となり、山に衝突した」と指摘した。

 中之条町の事故でもヘリが山中に墜落し、当時は周辺で霧の発生に関する複数の証言が出ていた。この二つの事故は、雲や霧で視界が悪い一帯で起きたという共通点がある。

 中之条町の事故を巡っては、ヘリが飛び立った前橋市の群馬ヘリポートに駐在する東邦航空の社員がいずれも国土交通省に、離着陸地点が実際と異なる飛行計画を提出し、既に墜落していたヘリがヘリポートに到着したという虚偽の通知をしていた。ともに航空法違反の疑いがある。

 同社の宇田川雅之社長は八月下旬、大沢正明知事に陳謝したが、社員の不祥事や事故原因の社内調査にはしばらくかかるという。

 上野村の事故では、国交省が二月、同社に「整備規定に基づかない整備をしていた」として航空法による事業改善命令を出した。

 川田テクノロジーズの広報室は相次ぐ事故と一連の不祥事に「親会社として、子会社二社に再発防止策の徹底を指導している」と話している。

 県は二〇二一年の運航を目指す後継機を委託する場合、東邦航空以外も視野に含めた入札で決める方針。

 

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