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【群馬】

観測所移転が奏功?裏目? 「日本一の高温」館林 今夏は「0」

6月までアメダスがあった館林消防署駐車場の観測所=館林市美園町で

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 全国屈指の「暑いまち」として「最高気温日本一」を記録し度々話題になってきた館林市だが、猛暑となった今年七〜八月の最高気温は一度も日本一に達しなかった。背景には六月に気象庁の地域気象観測システム(アメダス)の設置場所が移転し、観測条件の変化があったためとみられる。(池田知之)

 従来、アメダスがあったのは館林消防署の駐車場の一角。測定機器は植え込みに囲まれていたが、駐車場はアスファルト舗装され、そばには住宅が立ち並ぶ。ネット上では「わざと温度が高くなる場所にあるのでは」と疑問視され、「ズル林」とやゆされてきた。

館林高校校庭に設置されたアメダス。風通しのいい開けた場所にある=館林市富士原町で

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 同消防署は二〇二〇年までに移転が予定されており、気象庁は今年六月中旬、アメダスを西に約二キロ離れた館林高の校庭に移設した。新観測所の周囲は田畑が広がり風通しも良くなった。

 新旧の観測所の環境は大きく異なるようだが、いずれも一・五メートルの高さに温度計があることや、人工的な熱源と接していないなど基準に合致しているという。

 気象庁は、旧観測所でも七月二日から気温測定を継続。八月三十一日までの六十一日間で、新観測所の測定値が、旧観測所より高かったのは七日間しかなく、五日間は同じだった。期間中、旧観測所の方が平均〇・四度、最大一・二度高かった。

 気象庁観測課は旧観測所の気温が高かったことについて「違う場所なのでまったく同じにはならないが、記録の連続性としては許容範囲。気象庁としては正確なデータを測定するだけです」と話す。

 市によると今年七〜八月に館林の最高気温が全国首位だった日はゼロ。一七年の同期間は七日間あった。

 館林の猛暑を売りに、激辛や激甘のグルメイベントを主催した館林商工会議所の担当者は「日本一のインパクトがなくなったのは事実」としながらも、「アメダス移設をテレビや新聞が取り上げてくれたので話題になった」と喜ぶ。昨年と比べて売り上げが好調な参加店舗も多かったという。

 館林市地球環境課は「来年以降、館林が暑いことには変わりはない。市民への暑さ対策は続けていく」と説明する。

 須藤和臣市長は「日本一にはこだわらない」と強調。猛暑ばかりが目立ち、定住人口増加にマイナスになりうるため、「むしろ、暮らしやすいまちであることをアピールしたい」と話す。

 

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