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【群馬】

<志尾睦子のそふとフォーカス>(39) 東京国際映画祭で心躍る

「特別に」一般向けの写真撮影が許可され、笑顔で応えるエリック・クー監督(右)と主演の斎藤工さん=東京都で

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 十一月一日、東京国際映画祭に足を運んだ。いつもは映画だけでなくセミナーやマーケットに顔を出すのだけれど、今年はうっかりしていて事前予約しなければならないものをいくつか取り逃がしてしまった。チケットが取れなかったと落ち込んでいたら、関係者のお取り計らいで一つの作品だけチケットを押さえてもらうことができた。

 高崎で撮影したシンガポール・日本・フランス合作の「家族のレシピ」(原題は『RAMEN TEH』)だ。エリック・クー監督が手掛けた本作のスタートは二〇一六年。その年がシンガポールと日本の外交関係樹立五十周年だったことから記念になる作品を作ろうという意図で製作されたものだ。原題の「RAMEN TEH」は、日本のラーメンとシンガポールのバクテー(肉骨茶)を合わせた造語で、この食事を通して両国で生きる家族のつながりを描き出している。

 日本のパートを全て高崎で撮影した昨年の暑い暑い夏が懐かしく思い出される。今年のベルリン国際映画祭でワールドプレミア上映となり、三月にはシンガポールで劇場公開された。その後、順次各国で上映されていて、世界的に映画の評価はすこぶる良く、日本公開は最後の位置付けとして来年の三月に劇場公開されることが決まった。東京国際映画祭では一足早い公式初上映ということになる。映画ファンがどんな期待を持って見にいらっしゃるのか、反応はどうか、やはり自分でその場に身を置いて確かめたい気持ちが強かった。

 TOHOシネマズ六本木ヒルズの一番大きな七番スクリーンが会場だった。五百二十一席が満席。チケットも発売三十分で売り切れたというから注目度の高さがうかがえる。映画が始まると、皆の意識がスクリーンに集中しているのが分かった。知らない人が肩を並べて静かに見ているのに、会場が一体となる感じがとても気持ちがいい。皆が映画を共有している証拠だ。上映後拍手が湧き、その後の舞台あいさつも大いに盛り上がった。幸先の良い出足に心が躍った。

 (シネマテークたかさき総支配人)

 

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