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【茨城】

犬や猫を殺処分から救え 全国初、条例案を12月県議会に提案

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 県議会最大会派のいばらき自民党は、飼い主の飼育放棄などで県が処分を余儀なくされる犬と猫を減らすため、「県犬猫殺処分ゼロを目指す条例(仮称)」を十二月一日開会の県議会定例会に提案する。県によると、施行されれば、犬猫の殺処分防止をテーマにした条例は全国初となる。県の犬の殺処分数は二〇一二年度まで、全国の都道府県で八年連続のワーストを記録。以後一五年度まで二番目となっている。条例制定を機に汚名を返上し、動物愛護の先進県を目指したい考えだ。 (酒井健)

 条例案は全十二条で、罰則のない理念条例。前文で「犬や猫の命を尊ぶことが、ひいては人間の命の尊厳の確保につながる」とうたっている。

 条文では、飼い主に対しては一三年施行の改正動物愛護法と同様、犬や猫が天寿を全うするまで飼育し、できなければ責任を持って代わりの飼い主を見つけることなどを求めている。

 ペット販売業者に対しては、法律よりも一歩踏み込み、客に「最後まで責任を持って飼うことを促す」よう規定している。飼い切ることが困難と思える場合には「販売しない」ことも努力義務として掲げている。

 また、県にも法律の趣旨に準じ、犬をつないで飼うことなど、適正な飼育の普及・啓発と、市町村に対する支援を義務付けている。

 県動物指導センター(笠間市)によると、殺処分数が多い背景には、人口十万人当たりの犬の飼育頭数が全国七位と多いこと、温暖な気候と広い土地のため、放し飼いの犬が繁殖し野犬化しやすいことなどが考えられるが、はっきりした原因は分からない。ただ「『犬がまた、子を産んでしまった。引き取ってほしい』などと安易にセンターに持ち込もうとする意識の低い飼い主がいることも事実」と担当者は指摘する。

 近年は、全国的な動物愛護の機運の高まりに加え、改正法の施行で県が飼い主からの安易な引き取り要請を拒否できるようになったこともあり、犬の殺処分数は減少。半面、猫の殺処分数の減少は緩やかで、一二年度以降は犬を上回るようになった。

 猫は飼い主の有無が判別しづらいが、センターに持ち込まれる猫の95%は飼い主の分からない子猫。「野良猫が納屋で子どもを産んでしまった」などと説明されることが多いという。

 このため条例案では「所有者のいない猫を新たに生じさせないための地域住民などによる取り組み」に対する県の支援を明文化した。野良猫に避妊・去勢手術を施して地域に返し、住民らが世話をする「地域猫」活動などを想定している。

 また県が、ふるさと納税制度などを活用し、啓発活動などの政策推進の資金に、全国からの寄付を充てることも定めた。

 条例案が可決されれば、県は、法律に基づいた県動物愛護管理推進計画を改正する際、趣旨を反映させる。プロジェクトチーム座長を務める県議の舘静馬さんは「県民や関係者と一体となって条例を実りあるものにしていきたい」と話している。

 条例案は十二月二十二日の定例会最終日に採決される見通し。

 

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