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【茨城】

県公社の有料道路5路線 開通前の交通量見通し 外部監査「信頼性に疑問」

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 県道路公社が運営する有料道路5路線の交通量が、開通前の見通しを大きく下回り、料金収入が低迷していることが2016年度の包括外部監査で分かった。「推計の精度に疑問が生じ、事業化の検討手法に疑念を抱かざるを得ない」と監査人は指摘している。 (酒井健)

 公社の有料道路は現在、下総利根大橋(坂東市−千葉県野田市)、日立、水海道(常総市)、常陸那珂(ひたちなか市)、若草大橋(利根町−千葉県栄町)の五路線。それぞれ普通車で百〜二百十円を徴収している。

 監査報告書によると、一九八九年度に開通した下総利根大橋の交通量は、事業認可を受けるため県が国土交通省に提出した見通しの74・5%。九九年度開通の常陸那珂は21・1%、二〇〇六年度開通の若草大橋は16・7%にとどまっている。報告書では「どの路線も計画と実績の乖離(かいり)が大きく、新しい路線ほど乖離の幅は増大している」と指摘する。

 県は公社に対し、当初計画にはなかった計十一億七千万円の無利子貸付金を一般会計から支出している。監査人は「利用者以外の県民による費用負担が始まっているとも言える」と批判。「なぜ料金収入で建設資金を賄うことが困難になったのか、情報開示と説明が必須」と記している。

 県道路維持課は、新しい路線ほど交通量が見込みと懸け離れている状況については「路線の計画時から時代が変わり、人口減少期に入った。想定より交通量が伸びなかった」と説明する。

 無利子貸し付けは、一五年度から十年程度で公社から返済される計画で、初年度分は既に返済されているという。

 県の道路は「地元の要望などを踏まえ、早期の完成が必要と判断した路線」に有料の枠組みが導入される。利用者が料金を負担することで、法律に基づく早期の資金調達が可能になる。

 県議会の県出資団体等調査特別委員会は一〇年、県負担が最少となる時期を見極めて公社を解散するよう提言しており、現在は新たな県営有料道路を造る計画はない。

 同課の担当者は「公社が借入金をきちんと返済できるよう、有料道路の利用促進を図りながら、一層の収支改善を目指したい」と話している。

 

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