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【茨城】

LGBT理解へ和菓子 神栖の市民団体とコラボ 鹿嶋の老舗開発

虹色の和菓子「かけはし」について語る笹沼さん(右)と河野さん=東京都千代田区で

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 鹿嶋市の和菓子店「丸三老舗(まるさんろうほ)」が、性的少数者(LGBT)のネットワークづくりに取り組む神栖市の市民団体「にじいろ神栖」と共同で、虹色の錦玉(きんぎょく)を開発した。新しい和菓子は「かけはし」と名付け、十五日から販売を始めた。虹を構成する六色は多様な性を表すシンボルでもあり、「LGBTへ理解を深める一歩にしてほしい」という願いが込められている。 (越田普之)

 丸三老舗は一八二二年創業。七代目の笹沼和彦さん(41)は一年ほど前、ニュースでLGBT当事者が雇用問題に直面している現実を知り、「LGBT大歓迎だ!」とツイッターでつぶやいた。すると、にじいろ神栖代表で声楽家の河野陽介さん(31)が気が付いて連絡、交流が始まった。

 河野さんは「地元に理解者がいたことを心強く感じた」と言う。笹沼さんも「主義主張抜きで、とにかく気が合った」。以後、笹沼さんは、河野さんの活動に理解を示し、イベントで和菓子を差し入れるなど、協力してきた。

 そうした中、「日常生活にさりげなく虹色を取り入れたい」と考えていた河野さんが、笹沼さんにコラボを申し出た。笹沼さんも快諾し、虹色の和菓子を開発することに決まった。

 錦玉は寒天と砂糖でできた和菓子。初夏に向け、涼感のある錦玉は新商品にぴったりの選択だった。

 河野さんのリクエストは「六色で虹を表現すること」のみ。難題だったが、笹沼さんは三月から試作を重ね、老舗の威信をかけて虹色の錦玉を完成させた。表面に金箔(きんぱく)を散らし、華やかに仕上げた。「かけはし」という商品名には、LGBT当事者を含め、さまざまな境遇にある人々をつなぎたいという思いが込められている。

 五月十七日は同性愛への嫌悪や偏見に反対する「国際反ホモフォビアの日(IDAHO(アイダホ))」とされる。国内でも「多様な性にYESの日」になっていることから、このタイミングで売り出した。

 笹沼さんは「うちの会社では、性別や国籍、障害の有無を問わず、多様な人に働いてもらっている。今回も地方の和菓子屋としてごく自然にできることをしただけ」と振り返る。河野さんは「思いを乗せた商品ができてうれしい。虹色が持つ意味合いを知ってほしい」と呼び掛けている。二人によるコラボは、第二弾の六色の大福セットへと続く予定だ。

 かけはしは一個二百八十円(税別)。丸三老舗の各店舗で限定販売するほか、ネット通販も受け付ける。

 問い合わせは丸三老舗=電0299(82)1727=へ。

 

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