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【茨城】

ノーベル賞発表、あすから続々 つくばゆかりの研究者に吉報届け

近藤淳さん

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 今年のノーベル賞の発表が二日から始まる。多くの研究機関が集積する研究学園都市のつくば市に、ゆかりのある日本人研究者たちも受賞候補に挙がり、市は吉報を待ちわびている。自然科学では、二日に医学生理学賞、三日に物理学賞、四日に化学賞が発表される。 (宮本隆康)

 候補に挙がっている中では、二千人を超える研究者が所属し、国内最大級の公的研究機関とされる産業技術総合研究所(産総研)の関係者が目立つ。

 名誉フェローの近藤淳さん(87)は、物理学賞で受賞に期待がかかる。わずかに不純物を含んだ金属は、冷やすほど電流が流れやすくなるが、極限まで冷やすと今度は逆に流れにくくなる性質を持つことを理論的に示した。「近藤効果」としても知られる。受賞が決まれば、産総研で会見する予定だ。

飯島澄男さん

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 軽くて強度を誇る炭素素材「カーボンナノチューブ」を発見した名誉フェローの飯島澄男さん(78)は、物理学、化学両賞で名前が挙がっている。さらに、スマートフォンなどに使われるリチウムイオン電池を開発した技術研究組合理事長の吉野彰さん(69)も、両賞の候補とみられている。

 物理学賞では、名誉フェローの十倉好紀さん(63)が、高温超電導物質の研究や、新材料「マルチフェロイック」の開発で期待される。また、化学賞では、金の触媒作用を発見した名誉リサーチャー・春田正毅さん(70)の名前も挙がる。

 医学生理学賞では、名誉フェローの浅島誠さん(73)が候補。動物の器官形成と形づくりをつかさどる物質「アクチビンA」を世界で初めて明らかにして、再生科学や再生医療の基礎を築いた。

 このほかの機関では、光触媒の研究で知られる物質・材料研究機構の橋本和仁理事長(62)が化学賞の候補とされる。睡眠を制御する物質を発見した筑波大の柳沢正史教授(57)も医学生理学賞で候補に挙がっている。

 つくば市科学技術振興課によると、高エネルギー加速器研究機構の小林誠特別栄誉教授が二〇〇八年に物理学賞を受賞して以降、関係する受賞者は出ていない。担当者は「ゆかりがある先生が受賞されれば、市としても喜ばしい。市民を挙げて吉報を待ちたい」と、期待を寄せる。

◆つくば市関連の主なノーベル賞候補

(敬称略)

【産総研】

 飯島澄男、吉野彰(物理学、化学)

 近藤淳、十倉好紀(物理学)

 春田正毅(化学)

 浅島誠(医学生理学)

【物質・材料研究機構】

 橋本和仁(化学)

【筑波大】

 柳沢正史(医学生理学)

 

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