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【茨城】

支援作は累計5000本超 いばらきフィルムコミッション創設15年

県庁内でのドラマ撮影風景。吉田栄作さん、内山理名さん共演のドラマ「確証〜警視庁捜査三課」(TBS、6日午後8時)でも使われた=水戸市で

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 県内における映画やテレビドラマなどの撮影の窓口となっている団体「いばらきフィルムコミッション(FC)」は創設から十五年。今年三月までの支援作品は累計五千三百七十四本に上り、全国一の規模といわれる。新しいロケの名所が生まれる一方、新たな課題も見えてきた。 (鈴木学)

 「ちょっと、かわいいな〜」。シリアスな場面での俳優の顔のアップ。監督の言葉に二十人ほどのスタッフが吹き出し、吹き抜けに笑い声が響いた。

 研究所や警察本部、オフィスビル…さまざまな「顔」を持つその場所は、実は県庁舎。重厚感のある旧県庁の県三の丸庁舎は、ドラマに映画に引っ張りだこだが、土日になれば現県庁も頻繁に撮影が入る。ドラマ「相棒」「グ・ラ・メ!〜総理の料理番」、映画「図書館戦争」など、年間三十以上に上る。

 ドローン撮影などはNGだが、平日は職員が仕事をしている部屋での撮影は可能。「スタジオに作るのと違って、官公庁の部屋のリアル感が出る」とは制作会社プロデューサーの大高さえ子さん。屋外の火器使用などは要相談ながら、他のフィルムコミッションに比べて許可の範囲は広いという。特撮ドラマの演出を手掛ける中沢祥次郎さんは「撮影可能な所が多いので、幅広いシチュエーションがつくれる」と話す。

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 いばらきFCの設立は二〇〇二年十月。ロケ地の案内をはじめ撮影隊の食事や宿泊、エキストラの手配などを協力する。

 本県はロケ支援の組織が全国で最も多い。二十六市町の組織と連携を組み、四市町が設置を検討中。「全県体制は茨城しかなく、県に連絡してくれれば、県内のことはこと足りる。ただ、事前の取り決めを破れば、お帰りいただく。それでトラブルはない」と、県FC推進室の後藤久室長は胸を張る。

 東京から日帰り圏の立地や五千人以上というエキストラ登録、山あいから平地、海まで日本のどんな風景にも対応できるというのが県の強み。羽田や成田では難しい空港の撮影も茨城空港は相談によるなど、極力要望に応えようとする姿勢が撮影関係者の間で広まっているという。

 昨年度の支援作品は五百二十六本、撮影日数は延べ千百四十七日、経済波及効果は過去最高の推計約六億二千万円に上った。

 後藤さんによると、日に十件ほど相談があるそう。今の課題の一つが外国映画などの誘致。外国人客の来県増を狙い、空路の定期就航に期待がかかる台湾が目下の候補という。ロケ地巡りのイベントも市町に増やしたい意向で、「多くの人に県を訪れていただく新しいアクションを起こしていきたい」と語る。

 

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