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【茨城】

アートの街の「顔」に 世界的に活躍 取手出身の奇才 故・麻生花児(かじ)さん

「顔」作りの活動を始めた佐藤昭さん(左)と小村武さん=取手市で

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 取手市出身で米国を拠点に画家、声楽家、冒険家として世界を舞台に活躍した故・麻生花児(かじ)さん(一九三六〜二〇〇六年)を多くの人に知ってもらい、取手の街を元気にしようと、市民有志が活動をはじめた。今後、作品展の開催などを計画し、「花児をアートの街、取手の『顔』に」と意気込む。 (坂入基之)

 活動を始めたのは、退職後にボランティアを通じ、市を活性化する活動に携わってきた佐藤昭さん(73)と小村武さん(73)の二人だ。

 市では、キャンパスがある東京芸大と市民が一体となって進める「アートのあるまちづくり」を進めている。だが、二人は、市を代表し芸術の街にふさわしい「顔」が無いと感じ、「花児」の存在に注目した。

 佐藤さんがたまたま、市内で歯科医院を営む花児の実家と交流があり、人となりも知っていたという。「取手で生まれ育った、世界的な芸術家。その芸術家を育んだ取手。彼こそが、アートのまち取手にふさわしい『顔』だ」として、白羽の矢をたてた。

 花児は一九六一年、東京芸大の油画科を卒業し、六七年に渡米してボストンに移住。ボストン美術館付属美術大学で教鞭(きょうべん)をとった画家の一面がある一方、芸大時代から学んだ声楽家としても評価された。さらには、世界各地の河川を下った冒険家としても、一目を置かれた。

 だが、地元でも知る人は少ない。このため、佐藤さんは「まず、郷土に世界的な芸術家・花児がいたことと、郷土が偉大な芸術家を育んだこと、その人となりを知ってもらいたい。世界的な評価の軌跡も紹介していきたい」と話す。

 今後は、花児作品の所蔵者を把握して作品の目録を作成。さらには、作品展の開催などに向けた取り組みを進めるほか、市美術展などでの「麻生花児賞」の創設も働き掛けたいとする。

 佐藤さんは「アートのまちを掲げるのにふさわしい『顔』づくりを、一日も早く実現したい」と、意気込んでいる。

 

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