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【茨城】

東海第二、24日に延長申請 原電社長、再稼働隠し

大井川知事(右)と面会する村松社長=県庁で

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 来年十一月に運転期限を迎える東海第二原発(東海村)について日本原子力発電(原電)の村松衛社長が二十一日、県庁で大井川和彦知事と面会し、二十四日に運転延長申請すると説明した。山田修・東海村長にも、伝達した。原電は「再稼働」を明言せず、自治体側も踏み込んだ議論を避けた。だが、原電は対策工事を終える二〇二一年三月以降の再稼働を目指すことになる。 (鈴木学、酒井健、山下葉月)

 村松社長は、世論の反発を恐れたのか、再稼働隠しともとれるあいまいな言葉に終始した。東海第二を「原子力専業会社として、経営上、極めて重要なプラントだ」と説明。「株主の電力会社は、十分な理解をお持ちだ」と、約千八百億円に上る安全対策工事に必要な資金の調達に自信を見せた。

 大井川知事も「安全性の審査を受けるための申請で、原電が運転延長を決めたわけではない」との認識を強調。「県も独自に審査し、トータルとしての安全性を判断する基準の一つにする」との考えを示した。

 山田村長は、村松社長に対し「延長申請の意向は確認した。村民は延長申請について、大きな関心があるので、しっかり説明責任を果たしてほしい」と注文した。面会後に取材に応じた山田村長も「延長申請は安全審査の一環で、再稼働と直結しないことを改めて確認した」と話した。

◆大井川知事 結果を見ていく

 大井川和彦知事の一問一答は次の通り。

 −どんな話をしたか。

 今までの経緯とか見通し、今後の努力の方向性などを話した。

 −何か要望をしたか。

 きちんと県の安全審査に協力していただきたい、地域住民のしっかりした理解を得られるような企業努力を続けてほしい。

 −申請への受け止めは。

 原子炉が運転延長に耐えられるか、国が淡々と行う安全性の技術的な審査と考える。きちんとした審査を国が行っていただくということに尽きる。県も並行して安全審査をして、トータルとしての東海第二の安全性を判断する基準の一つになる。淡々とやっていただく。

 −「運転延長を申請する」という判断については。

 延長するための安全性が確保できるかを審査するわけなので、その結果を見ていくことが大事だと思っている。(規制委の審査で)運転延長を決めてしまうかのような誤解がある。

 −県として課題の広域避難計画への考えを。

 避難計画については作成中なので、淡々と、それについて行うとともに、今回の延長申請の安全性についても、県独自の審査をしていきたい。

◆原電社長 住民にさらに説明

 原電の村松衛社長の一問一答は次の通り。

 −知事とのやりとりは。

 安全審査を引き続きしっかりやるように、住民にしっかり説明して意見を拝聴するようにとの指示があった。また今回の申請は、再稼働と切り離した、あくまで安全審査の一環だというのを確認された。

 −延長を申請する理由は。

 新規制基準への適合審査が一つの区切りを迎え、基本的な対策方針が固まった。今後二十年の健全性にかかわる評価や保守方針が整った。これを踏まえて、申請させていただきたい。

 −再稼働を見据えてか。

 社内でも、再稼働の方針を決めたわけではない。二十八日が申請の期限で、申請しないと自動的に廃炉になるので、現時点での対応として申請する。

 −規制委は、原電にはお金がないと認識している。

 経理的な基礎というもう一つの審査について宿題をちょうだいした。九割以上の株式は、九電力会社と電源開発にお持ちいただいている。全社が原子力に取り組んでいる。十分な理解をお持ちになっている。

 −住民説明の方法は。

 これまで三巡、三十キロ圏内と小美玉市の住民に説明会をしてきた。今度は四巡目を開く。これまでの審査結果ならびに、申請の準備内容を含めさらに踏み込んだ説明をしてまいりたい。

 

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