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【茨城】

常総水害の避難者 公的住宅の無償提供終了

県営住宅から民間賃貸住宅へ移る被災者の引っ越しで、荷物を運ぶNPOのメンバーら=今年9月、つくば市で

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 一昨年九月の関東・東北水害で自宅に住めなくなった常総市民らを対象に、県と市が実施していた公的住宅の無償提供が三十日、終了した。避難生活を続けていた入居者たちは全員、修繕した自宅や民間の賃貸住宅などに転居した。発生から約二年二カ月、公的住宅で生活をする避難者はいなくなったが、「まだ生活再建が途中の被災者は多い」との指摘もある。 (宮本隆康)

 市によると、公的住宅はつくば市の旧国家公務員住宅や、常総市内外の県営住宅、民間から借り上げた「みなし仮設住宅」の三種類で、水害直後は百六世帯、二百八十五人が入居していた。無償提供は最長二年間とされ、入居者たちは期限の今秋までに対応を迫られていた。

 三十日までに市内に戻ったのは七十八世帯の二百十六人で、入居者全体の73・6%。最後になった世帯も市内の「みなし仮設住宅」で、十二月一日から有償に切り替えて住み続ける。市外に転出する人は二十八世帯の六十九人で、避難先のつくば市で賃貸住宅を借りるケースが多いという。

 今年九月、つくば市内の県営住宅から賃貸住宅に引っ越した女性(58)は「家賃を支払いながらでは、また家財を買いそろえることはできなかった。本当に助かった」と県と市の措置に感謝する。

 しかし、被災者を支援しているNPO法人「コモンズ」の横田能洋代表は「浸水した自宅を応急修理したが、壁にカビが生え、また修理が必要になった、との話も聞く。自宅の修繕が終わっていなかったり、家財がそろわなかったり、住環境が整っていない人は相当いると思う」と指摘する。

 神達岳志市長は「感慨深いが、これで終わりではない。廃業した商店も多く、生活再建を頑張っている市民は、まだたくさんいる。福祉や教育などの通常業務で相談に乗り、支援していきたい」と話している。

 

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