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【茨城】

核兵器搭載できる爆撃機B2 「百里飛来」事前連絡なし

今年の航空観閲式に参加が予定されていた戦略爆撃機B2=米空軍ホームページから

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 小美玉市の航空自衛隊百里基地で、十月下旬に予定されていた航空観閲式を巡り、核兵器を搭載できる米空軍ステルス戦略爆撃機B2の飛来が計画されていたにもかかわらず、防衛省から地元の自治体に、事前の連絡がなかったことが分かった。周辺五市町は防衛省に、連絡体制の改善を申し入れた。基地に反対する住民は「なし崩し的に、戦闘機を飛ばすのはおかしい」と批判する。 (越田普之)

 観閲式は、陸海空の各自衛隊が毎年持ち回りで開き、戦闘機や戦車など装備品を披露し、国民に防衛体制を理解してもらうことを狙う。今回は空自の担当で十月二十九日に百里基地で、安倍晋三首相らの出席の下、B2や米軍輸送機のオスプレイの祝賀飛行などを予定。ただ、式典は台風のために中止になった。

 小美玉市基地対策課によると、オスプレイの飛行計画は、事前に防衛省と基地側から連絡が来たが、B2については知らされていなかった。報道で、市は初めて知ったという。

 市と防衛省の間に、事前の連絡に関する取り決めなどはないが、事故率が高いオスプレイだけではなく、B2も核兵器を搭載でき、住民が不安に感じていることを重視。事前に連絡がないことを問題視した。

 このため、小美玉のほか、周辺の行方、鉾田、かすみがうら、茨城の五市町の関係者が十一月二十九日に防衛省を訪れ、速やかに連絡するよう申し入れた。

 また、基地内で十月に起きた空自のF4戦闘機の出火事故についても、再発防止を求めた。

 申し入れを受けた防衛省の担当者は、取材に「B2の飛来は直前に決まった。米軍の運用にも関わることなので、今回はこういう形になった。今後、可能な形で、事前に連絡をするよう努めていく」とコメントした。

 百里基地への反対運動を続けてきた地元農家の梅沢優さん(67)は、B2の飛来について「連絡があったら飛んでもいい、という話ではない」と語気を強める。

 「B2を観閲式で飛ばすのは、国民の反応を見るつもりだったのではないか。これを端緒に、さまざまな戦闘機がなし崩し的に頭上を飛ぶようになっては、平和的生存権が形骸化される」と憤った。

 B2は三角形の外見で、レーダーに映りにくいステルス性が特徴。核兵器に加え、地下施設を破壊する地中貫通弾「バンカーバスター」などを搭載できる。百里基地への飛来には、北朝鮮をけん制する意味合いもあったとみられる。

 B2の飛来問題は国会で取り上げられ、安倍首相は「米側に、航空ショーで上空飛行する航空機は武装していないと確認している」と説明していた。

 

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