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【茨城】

金剛力士像を修復 東京芸大で作業、3年ほどでお披露目

修復される金剛力士立像=桜川市の雨引観音で

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 鎌倉時代中期の作といわれる桜川市の雨引観音の金剛力士立像二体が、本体や彩色などの劣化が進んでいるため修復されることになった。東京芸術大大学院の研究室が修復するため、解体され搬出された。化粧直しされた立像のお披露目には三年程度かかる見通しだ。 (原田拓哉)

 金剛力士立像は、仁王門に安置されている口を開いた阿形と、口を閉じた吽(うん)形の二体で、県内最古の金剛力士立像といわれている。寄せ木造りで高さは二・四メートル。市の文化財に指定されている。

 修復作業に携わる東京芸大大学院の保存修復彫刻研究室によると、二体は鎌倉時代の特徴である力強い作風で、江戸時代に修理された痕跡もみられるという。

 仏像を中心に修復に取り組んでいる研究室の小島久典助手は「当時の作者の思いが込められているのが仏像で、修復作業はその大切な思いを伝えていく歴史のロマンでもあります」と説明した。

 仁王門では僧侶により、作業の安全などを祈る法要が営まれた後、研究室の学生らによって慎重に解体され、搬出された。

 川田興聖(こうしょう)住職は「風雪に耐えながら、長年お寺を守ってきてくれて、思い入れは強い。貴重な仏像で、修復によって何か新しい発見につながれば」と期待を寄せる。

 雨引観音の名で親しまれる雨引山楽法寺は五八七年に開かれ、安産や子育ての祈願などの参拝客が多いことで知られる。聖武天皇の妻で奈良時代の書家でもある光明皇后が、子どもの成長の無事を祈り、写経を奉納したとされる。

 

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