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【茨城】

千波湖の「白鳥」見納め 不評の浄化装置カバー交換へ

撤去されることになった浄化装置用の白鳥型カバー=水戸市で

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 水戸市民の憩いの場として親しまれている千波湖で、湖面に浮かぶ巨大な「白鳥」が間もなく姿を消す。白鳥は、人工的に水流を起こす浄化装置「ジェットストリーマー」を覆うカバーとして二十年前に設置された。だが、市は水戸駅周辺の景観を整備していく上で「そぐわない」と判断し、年明けに、植物が生い茂る人工の浮島に取り換える予定だ。 (越田普之)

 市によると、千波湖の浄化装置は、植物性プランクトンの異常発生による水質悪化を防ぐため、全部で十基導入された。装置を風雨から守るカバーのデザインに白鳥が選ばれた理由について、市公園緑地課は「記録が残っていないが、コブハクチョウがすみ着いている湖周辺の環境などを考慮したのでは」と説明する。

 この白鳥型カバーはここ十年、市議会で幾度となくやり玉に挙げられてきた。「人工的で主張の強い白鳥という模型の設備は、異質だと感じる人が多い」「悪評高い浄化装置のカバーをどうにかしていただけないか」。市議から指摘が出される度、市側は費用対効果の観点から「検討していく」と述べるにとどめ、結論を先送りしてきた。

 今回、白鳥型カバーの撤去に向けた動きが一気に進んだのは、JR水戸駅周辺で歴史的景観を復元する市の計画が、国の補助を受けられる「景観まちづくり刷新支援事業」に選ばれたからだ。事業費の半分の補助を受けられるため、白鳥型カバーも、この機に撤去することに決まった。

白鳥型カバーを撤去し、浮島へ改修した場合のイメージ図(水戸市提供)

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 市では、施工業者の公募に当たり、白鳥型カバーの代わりとして、周辺環境に溶け込む人工浮島を新設することを求めた。湖周辺に自生している植物などで浮島を緑化し、装置を通年で覆うのが条件だ。施工金額は十基で六千万円以内。市は年内に業者を決め、年明けの早い段階で着工し、施工期間を百八十日程度と見込む。

 湖周辺でごみ拾い活動などを続ける市内のNPO法人「ウォータードアーズ」の和田幾久郎(いくお)理事長(50)は「白鳥型のカバーは見た目が良くないと思っていた。設置当時は景観に配慮する時代ではなかったのかもしれない。自然になじむようになるのは歓迎したい」と語った。

 

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