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【茨城】

伊方原発、運転差し止め決定 「高裁判断 心強い」

 広島高裁が十三日、四国電力伊方原発3号機(愛媛県)の運転を差し止める決定を出したことを受け、東海村の日本原子力発電(原電)東海第二原発の再稼働阻止を訴える原告団の関係者からは「今後に弾みがつく」「勇気づけられる決定」と歓迎の声が上がった。 (酒井健、山下葉月)

 東海第二の運転差し止め訴訟を巡っては、原告団二百六十六人が水戸地裁で争う。共同代表の元東海村議の相沢一正さんは「広島高裁は心強い判断をしてくれた。われわれの裁判にも非常に大きな影響を与える」と指摘した。

 その上で、東海第二の周辺三十キロ圏に全国の原発で最多の九十六万人が暮らすことや、再処理工場が近くにあることなどを挙げ「東海第二は他の原発以上に立地に問題がある。勢いをつける上で大事な決定になった」と話した。

 共同代表の一人の大石光伸さんは「原爆で被爆した広島市。二度と被ばく者を出さないという市民の思いを裁判長がくんでくれた重い決定だと思う」と評価した。

 決定では、伊方原発から約百キロ離れた広島市民の原告を「放射性物質が放出されるような事故により、生命身体に直接的かつ重大な被害を受ける地域に居住する」とした。

 東海第二から七十キロほどの守谷市に住み、原告団が事務局を置く団体「常総生活協同組合」の伊藤博久専務理事(34)は「勇気づけられる決定」と喜んだ。

 伊藤さんの長男は東京電力福島第一原発事故の時、生後二カ月だったという。「事情が分からず、千葉県銚子市の妻の実家に息子を預けたら、そこも危ないと言われた。守谷市でも『窓を開けられない』といった声が多くあった。あんな不安な思いはもうしたくない」と訴えた。

 東海第二は来年十一月に、四十年の運転期限を迎えるが、原電は原子力規制委員会に、最長二十年の運転延長を申請した。これを受け、原告団は伊方と同様に、運転差し止めに向け仮処分の申請を準備している。

 

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