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【茨城】

<ひと物語>多彩な催しで活性化 「空のえきそ・ら・ら」初代駅長・河原井忠男さん(70)

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 茨城空港(小美玉市)の西約五百メートルに位置する市の観光物産施設「空のえき そ・ら・ら」。広々とした円形の芝生を囲んで並ぶ建物に、農産物の直売所やレストランなど七店舗が入居する。二〇一四年七月のオープンから、初代の駅長を務めている。

 「そ・ら・ら」には、空港利用客ら年平均で約五十万人が訪れ、旬の野菜の買い物や地産食材の料理を楽しんでいる。

 「来場客の目標は六十万人。絶え間ないイベントでの誘客に加え、各店舗独自のPRの力も磨いていきたい」と将来を見据える。

 休日を中心に、イベントは年間約二百七十本。ステージでは県内の学校やグループの演奏・演技のほか、年四回の中国雑伎団による公演もある。

 小美玉市の卵の生産量は全国の市町村で一位で、牛乳は県内で一位だ。これらの特産品が、地元でもあまり知られていないことに歯がゆさを感じている。「小美玉には『何もない』なんて言わせない」と「そ・ら・ら」を舞台にしたイベントを企画した。

 一昨年からは「玉子まつり」、昨年からは「牛乳まつり」を、地元の畜産業界と連携してスタートした。今年十一月の玉子まつりは約四千人の家族連れらが訪れ、卵料理やヒヨコとの触れ合いを満喫していた。

 生乳を使った産地限定の「おみたまヨーグルト」も好調だ。昨年には「茨城おみやげ大賞」で最高金賞を受賞したほか、吉本興業主催のご当地グルメコンペで金賞を獲得した。「産地の牛乳を使った新鮮な味が何よりの魅力」と太鼓判を押す。

 テナントへの指導は厳しい。特産品の販売は「味や健康への効果など特徴をきちんと伝えなければ」。従業員は来場客を「全国標準のマナーで迎える」。外部講師が店を抜き打ちで視察し、個人ごとの採点もしている。

 県職員を定年退職後、〇八年から五年間、アクアワールド県大洗水族館の館長を務めた。「がんじがらめの役所より自分のアイデアや独創性を生かせる」。施設経営は自分の天職だと感じたという。「お客さんが喜び、増えていくことが単純にうれしい」

 「そ・ら・ら」では卵と乳製品を軸に地域の魅力を発信している。「県民はのんびりしていて普段は魅力を意識していない。どんどん気づき、掘り起こしていかなければ」 (酒井健)

<かわらい・ただお> 1947年生まれ。水戸一高、東京教育大(現筑波大)を卒業後、県職員に。教育庁生涯学習課長、県北地方総合事務所長などを務めた。アクアワールド県大洗水族館長を経て、2014年7月にオープンした「空のえき そ・ら・ら」の初代駅長。水戸市在住。

 

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