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【茨城】

<おでかけパレット>栃木・真岡 イチゴ「とちおとめ」 豊かな風土 赤色の実り

栃木県真岡市で収穫されたみずみずしいとちおとめ

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 みずみずしい赤い果実を口にふくむと、甘味と酸味がほどよくブレンドした味わいがひろがる。一九九六年に品種登録された栃木県生まれのイチゴ「とちおとめ」は、今や全国有数のブランドに成長した。

 県では、東京ドーム約百二十五個分と同じ五百八十六ヘクタールで二万五千百トン(二〇一六年産)のイチゴが生産され、都道府県別で全国トップ。一七年産も順調に推移し、五十年連続の日本一が確実となっている。とちおとめは県内でも最も多く作られている品種だ。

 県内の市町でイチゴの生産量が一番なのは県東部の真岡市。JAはが野(同市)のいちご部会長、白滝佳人さん(56)は、市内にある自身のビニールハウスで赤く色づいた果実を手に、栃木が大産地たる理由を語ってくれた。

 「栃木は冬の間晴れる日が多く、日照時間が長い。肥沃(ひよく)な土地に、日差しがたっぷりと注ぐため、イチゴの生育に適している。寒暖の差は(実の)糖度を上げて、甘味が増す」

イチゴ作りの苦楽について話す白滝さん=栃木県真岡市で

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 毎年夏に苗を育て、九月に植える。十一月ごろには実が赤くなり、十二月には出荷が本格的に始まる。年を越え、五月ごろまで収穫と出荷が続く。果実は冬から春にかけて、家庭の食卓や外食店の席上を彩る。

 市中心部にあるJAはが野の「真岡フレッシュ直売所」では、取れたてのとちおとめが店頭に並ぶ。職員の高野良男さん(67)は、パック詰めされた果実を見ながら「赤いほど実がかたく、甘味がありおいしい。日持ちもするので、(販売側として)扱いやすい。とちおとめに勝るブランドはない。イチゴの主役だと思う」と目を細めた。

 イチゴは食べておいしいだけじゃない。地域活性化の推進役も担おうとしている。

 県は、イチゴの語呂合わせで一月十五日を「いちご王国・栃木の日」と位置付け、一八年に官民挙げてプロモーションする。県内自治体とJRグループ各社などが春から展開する観光のデスティネーションキャンペーンとも連携し、全国に発信する。

イチゴなどの新鮮な農作物が並ぶ「真岡フレッシュ直売所」=栃木県真岡市で

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 真岡市も一九年度に「全国イチゴサミット」を市内で開く予定だ。全国の生産者が一堂に会して交流するほか、消費者向けのイベントも催すという。

 県内外で、県のイチゴがこれまで以上に存在感を増すかもしれない。「栃木のイチゴを愛してくださる消費者を裏切らないよう、育てていく」。白滝さんは決意を新たにしている。(北浜修)

<栃木県とイチゴ> 県は「とちおとめ」を11年かけて開発。2014年には大粒で見た目に優れたプレミアム品種「スカイベリー」も登録した。高い品質をアピールし、販路を海外へと広げている。プライドを持って育て、売る人々がいる。そして愛着を持って食べる人々がいる限り、栃木県は「王国」であり続けるのではないだろうか。

 JAはが野の「真岡フレッシュ直売所」は真岡市田町にある。イチゴをはじめ、地元で栽培された新鮮な作物を買える。年始の営業は4日から。午前9時〜午後4時半。問い合わせは、同直売所=電0285(84)2933=へ。

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