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【茨城】

防災無線をスマホで伝達 新年度から常総、水害を教訓に導入

防災無線の内容を再生するスマホの専用アプリ

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 防災無線で流した災害情報を、スマートフォンで音声再生したり、テレビの画面に文字で表示したりする総務省の実証実験が21日、常総市であった。鬼怒川氾濫による2015年9月の常総水害では、「防災無線が聞き取れなかった」との苦情が市に相次いだ。その反省を踏まえた災害情報を確実に伝える対策で、新年度から運用する。 (宮本隆康)

 市によると、専用アプリをスマホにインストールすると、防災無線で流れた避難指示などが音声で再生される。市内には日系人が多く、英語、ポルトガル語、スペイン語でも聞ける。

 道路の陥没、土砂崩れなどの状況や画像を投稿することも可能。市職員や消防団員、市民から投稿された内容は、市の判断でスマホ画面の地図に表示される。アプリは四月から、無料でインストールできる。

 スマホを持たない高齢者や障害者らへの対策には、防災無線の戸別受信機を使う。屋内で放送を聞くことができ、テレビとつなげば画面に文字も表示される。特別養護老人ホームや障害者施設、高齢者の自宅など計百カ所に設置された。

 実証実験は、地震を想定した市の防災訓練の一環で実施した。約百人が入所する常総市水海道高野町の特養老人ホーム「筑水苑」では、総務省や市、施設の職員が集まり、スマホの音声再生や戸別受信機の文字表示を確認した。

 長尾智恵子施設長は「水害の時は一メートル以上浸水した。防災無線は全然聞こえず、鬼怒川決壊はテレビのニュースで知った。当時は情報が入らないことが一番不安だった。これなら安心感があり、早めの対応ができる」と話していた。

 専用アプリと戸別受信機は、災害情報を伝える総務省のモデル事業の一つ。全国から事業を公募し、七自治体の案が選ばれた。常総市での予算は約六千九百万円。総務省から無償貸与され、新年度からは市が運用する。

 

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