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【茨城】

県18年度予算案 AIなど成長分野支援 一般会計1兆1117億円

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 県は二十三日、二〇一八年度当初予算案を発表した。大井川和彦知事が就任して初めてで、一般会計は一兆一千百十七億円で前年度当初比微減。医療機器の補助を縮小するなど事業の一割を見直す一方、人工知能(AI)など成長分野の研究施設移転などに最大五十億円の補助制度をつくった。知事が掲げる「選択と集中」を反映させたというが、県民に「痛み」となる可能性もある。 (鈴木学)

◆県民に「痛み」の可能性

 歳出規模では過去五番目の金額。前年度当初比約三億円減ながら、東日本大震災の復興関連分を除くと、百三十一億(1・3%)増になる。

 事業では、「もうかる農業」のため、百ヘクタールを超える稲作の経営体を三年で育成する取り組みに八千五百万円。海外向けに県をPRする情報発信の強化や、若年層に届く動画制作に一億二千百万円を充て、魅力度のアップを図る。

 「人財」育成では、英語の学習意欲・能力の高い中高生にトップレベルの学習環境を提供する事業に三千万円、全国トップレベルのプログラミング能力を持つ中高生を育成するのに四千七百万円を計上した。

 一方、約二千の事務事業を総点検。地域でコミュニティーづくりなどに取り組む団体への補助廃止(二千万円)、在宅用医療機器整備などへの補助縮小(千八百万円)など二百七事業を見直し約十八億円を削減。県民の活動や生活に影響が出る恐れがある。

 歳入では、県税が企業収益の改善による法人事業税の増加などで前年度当初比3・3%増の一方、地方交付税は同3・4%減を見込む。県債発行額は同1・5%減となる。

 大井川知事は初めての予算案に「金額的には前年度と変わらないが中身は大きく見直した。第一歩としては十分」と自己評価した。

◆医師確保対策に力

 予算案の主要施策の一つが、医師確保対策。都道府県で人口当たりの医師数ワースト二位の改善に向け、大井川和彦知事は「医師不足緊急対策行動宣言」と題し、五つの政策を掲げた。

 予算額は計二十二億七千六百万円(前年度当初比約五億円増)で、六年間で現状から約九百人増を目指すという。

 政策では、知事を先頭に営業をかけ、全国の医科大学で人材を募集。県外で働く県ゆかりの医師にUターンなどを促す。子育て中の医師のために、病気になった子どもを預かる病児保育支援に取り組む。医学部進学を応援するための「実質金利ゼロ」の教育ローン創設、県立高校への医学コース設置なども挙げる。

 昨年十二月に発表された人口十万人当たりの医師数で、県は一八九・八人。二〇〇二年からワースト二位が続く。県医療人材課によると、全国平均(二五一・七人)には医師数を一六年の約五千五百人から千九百人増やす必要があり、困難な状況。患者数、医師の仕事量などを勘案し、二三年度に六千四百人にすることを目標に設定した。医師の地域的偏りをなくすことも課題に挙げ、国へも働き掛けていく。 (鈴木学)

 

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