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【茨城】

「東海第二」事故備え 常陸太田市も避難計画

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 日本原子力発電(原電)東海第二原発(東海村)の放射能漏れの深刻な事故に備え、常陸太田市は全市民五万一千人を対象にした広域避難計画を策定した。策定が義務付けられている十四市町村では、笠間市に次いで二番目。計画は複合災害や気象条件を想定しないなど不備があり、市は「県の判断を待って、改善していく」と説明する。 (山下葉月)

 市は、大部分が原発から約三十キロ圏の緊急防護措置区域(UPZ)に入る。UPZの自治体には広域避難計画の策定が義務付けられている。

 計画によると、住民は市内百四カ所の区域ごとに移動し、原則マイカーで大子町と福島県白河市など計二十一市町村に向かう。避難時の混乱を避けるため、住民は、避難先の自治体に設置した「避難中継所」で受け付けをしてから、避難所に入る。

 一人で動けない高齢者や通院者は、民生委員らの支援を受け、各地区に設置した一時集合場所に向かい、県が手配したバスに乗る。

 策定は今年一月で、県内で二番目に早い。ただ、実効性に疑問符が付く。

 事故で重要になるスクリーニングや甲状腺被ばくを防ぐ安定ヨウ素剤の配布場所は、県が方針を示していないため、盛り込まれていない。

 昨秋、市内で実施した説明会では、市民から、冬場に雪が積もる福島へ避難することに「スノータイヤを持っていない」などと不安の声が漏れた。だが、そうした声は、計画に反映されていなかった。

 市の担当者は気象条件や、放射性物質が飛散する風向きの検討について「県計画の改定を待って検討する」と説明。より実効性を持たせるため、避難する時間帯など具体的な行動の仕方を定める実施計画を来年三月までに作るとした。

 市は避難経路や避難所などを盛り込んだマップも作製。今月下旬から全世帯に配布する。

 

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