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【茨城】

免許自主返納のお年寄り 民間も生活応援

協賛店一覧のパンフレットを手にする県職員。協賛店にはポスターやステッカーを配布する=県庁で

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 高齢ドライバーによる交通事故が相次いでいることを受け、県は3月から、運転に不安を感じている高齢者の免許返納を後押しする事業を始めた。県の呼び掛けに応じた小売店、飲食店など県内の約1000店が、運転免許証を自主返納したお年寄りへの特典を用意。自主返納者の暮らしが困らないよう民間も応援する。 (酒井健)

 県が昨年七〜十二月に協賛店を募ると、イオンをはじめとする大手や、地域に根づいた喫茶店など計百十事業者が参加を申し出た。特典は、小売店の配達料金値引きや理美容店の無料送迎、バス会社による粗品プレゼント、飲食店ではランチの10%値引き、ラーメンの替え玉一玉無料など多彩だ。

 特典を受けられるのは六十五歳以上で、免許返納時にもらえる運転経歴証明書を店に提示する。協賛店一覧のパンフレットは、警察署や運転免許センター(茨城町)、市町村の交通担当課で手に入る。

 県の募集前から特典を設けていた店も、初めてスタートさせる店もある。「今後も協賛店を増やしたい」と県の担当者。一月現在、県内の自治体の半数に当たる二十二市町村で高齢者を対象としたバスやタクシーの券交付などの事業を実施しており、「併せて活用してほしい」と呼び掛けている。

◆県内、昨年は過去最多 75歳以上が7割4999人

 県内では、高齢者の運転免許証の自主返納がこの十年、増えている。県警運転免許センターによると、二〇一七年は七千二十三人。統計を取り始めた〇七年の五百三十一人の約十三倍で過去最多になった。特に六十五歳以上の自主返納者のうち、七十五歳以上が71%の四千九百九十九人を占め、過去五年で最多となった。

 一方で、県内の六十五歳以上のドライバーは約五十一万人おり、返納する人はまだ少数。車社会の本県にあって、「生活の足などとして、マイカーは手放せないという意識は根強い」と運転免許センターの担当者は指摘する。

 それでも、全国で高齢ドライバーによる重大事故が相次いだことで、意識が変わってきているといい、一七年は前年に比べて自主返納者が二千二百五十八人も増えた。七十五歳以上の認知機能検査を強化した改正道交法が、昨年三月に施行されたことも増加の要因に挙げる。

 自主返納は交番や駐在所でも可能で、運転免許センターは日曜も受け付けている。「返納しやすい環境づくりも進んでいる。運転に不安を感じたらご相談を」と呼び掛けている。

 問い合わせは、運転適性相談ダイヤル=電029(240)8127=へ。 (酒井健)

 

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