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【茨城】

原電、6市村と協議を強調 村松社長が新年度の経営基本計画、会見

経営基本計画について説明する村松原電社長=東京都千代田区で

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 東海村の東海第二原発を運営する日本原子力発電(原電)の村松衛社長は三十日、都内で新年度の経営基本計画に関し記者会見し、三十キロ圏の水戸市など六市村と結んだ新協定に基づく協議について「さまざまな質問や要望に真摯(しんし)に応える。私たちから協議を打ち切ることはない」と再稼働を強行しない考えを改めて説明した。 (越田普之)

 六市村と原電は二十九日、再稼働の際は、六市村に事前了解を取ることを盛り込んだ協定を締結した。

 村松社長は、首長側が「一市村でも反対すれば再稼働できない」と認識している点に「書いてある通り、協議を尽くす」とだけ述べた。協定の内容は「再稼働の際は、原電は事前協議により実質的に六市村の事前了解を得る」「事前協議は、六市村それぞれが納得するまでとことん継続する」などとある。

 また、安全対策の工事費約千八百億円を金融機関から借りるための債務保証を、東京電力と東北電力に求めていることに「現時点において、回答を得ていない」と明らかにした。再稼働には、原子力規制委員会の新規制基準への適合や、延長運転の手続きが見通せていないことを理由に「現時点で意思決定はしていない」と従来の見解を示した。

◆松浦明大院教授・意見聴取の方法を考える必要ある

 事前了解の意義や協議の運用面の課題など、科学技術政策や合意形成に詳しい松浦正浩・明治大公共政策大学院教授に聞いた。

 三十キロ圏自治体が事前了解の対象になった点に「大きな意味がある」と評価。その上で「他の原発の三十キロ圏自治体から、東海第二で認められたのに、自分たちが認められないことに不満が出て、事業者に納得いく説明を要求することになるのでないか」とみる。

 ただ、協議で再稼働の是非を意見集約をするのは困難だと指摘。「六市村で、それぞれの事情が異なるため、歩調を合わせることは難しい。首長・議会の政治的な判断となるので、自治体で個別の判断になる」

 住民の意思を反映させる方法について「最終的に首長が判断するが、大半の住民の意向に反する判断を下すことは政治的なリスク。住民が納得する意見聴取の方法を自治体が考え、実行する必要がある」と説く。

 

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