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【茨城】

東海第二・深刻事故 常陸大宮市が避難計画

常陸大宮市が市民に配布する広域避難ガイド

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 東海村の日本原子力発電東海第二原発で放射能が漏れる深刻な事故に備え、常陸大宮市は、市人口の九割に当たる約三万六千六百人を対象とした広域避難計画を策定した。役所機能を維持するため庁舎の移転なども盛り込んだが、気象条件や複合災害は想定せず、市は「この計画をたたき台に、改善する」と説明する。 (山下葉月)

 避難計画の策定が義務付けられている原発から三十キロ圏の緊急防護措置区域(UPZ)に入る十四市町村では、笠間、常陸太田市に続き三例目になる。

 市は、人が住むエリアの大部分がUPZに入る。二月二十一日に策定された計画によると、住民は十六の小学校区ごとに避難。原則マイカーを使い、国道118号などを通って栃木県の七市町にある約百カ所の避難所へ向かう。

 一人で動けない高齢者や通院者は民生委員らと一緒に一時集合場所に向かい、バスで避難する。

 市役所にも避難指示が出された場合、UPZ外で、市北西部の美和地域の公共施設に機能を移転する。

 ただ、実効性には疑問符が付く。市が昨秋に開いた説明会で、住民からは「風向きによって放射能の飛散状況が変わる」といった指摘が出た。気象条件や複合災害で、北西に隣接する栃木県に避難ができない場合などは想定されていない。

 事故で重要になるスクリーニングや甲状腺被ばくを防ぐ安定ヨウ素剤の配布場所も、県が方針を示していないため、盛り込まれていない。市の担当者は「(東海第二には核燃料が保管され)いつ事故が起きるか分からず、できるだけ早く作りたかった。この計画をたたき台に改善していく」と話した。

 市は秋にもう一度、住民説明会を開く予定。このほか、避難場所やルート、持ち物リストなどを記載した「広域避難ガイド」も作製し、約一万二千戸に配布した。

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