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【茨城】

「きぼう」から人工衛星 放出

「きぼう」(左上)から放出されるケニアなどの超小型人工衛星(JAXA提供)

写真

 つくば市の宇宙航空研究開発機構(JAXA)筑波宇宙センターで、国際宇宙ステーション(ISS)の日本実験棟「きぼう」から、三カ国の超小型人工衛星三基を宇宙に放出する操作があった。このうちケニアの衛星は、JAXAと国連が結んだ国際貢献の協定による初の放出になった。(宮本隆康)

 JAXAによると、きぼうはISSで唯一、衛星放出の機能を持つ。二〇一二年以降、国内外の計約二百基の超小型衛星を放出。このうち外国の衛星は、二国間協定による無償放出や有償放出などだった。

 JAXAは国連宇宙部と一七年、発展途上国の技術支援のため、人工衛星を預かり、無償放出する協定を結んだ。三年間で三基を予定し、協定期間の延長も協議している。

 放出は十一日夜にあり、ケニアとコスタリカ、トルコの衛星で、最小は十センチ四方の立方体。ケニアとコスタリカにとっては初の人工衛星になり、自国を上空から撮影したり、通信技術を検証したりする。無人補給機でISSに運ばれ、滞在中の金井宣茂宇宙飛行士(41)が準備した。

 トルコの衛星は二国間協定で無償、コスタリカは有償で請け負った。

 筑波宇宙センターには各国政府関係者らが集まり、きぼうの運用管制室の大画面で、作業の中継を見守った。衛星が無事に宇宙空間に放出されると、拍手や握手をして成功を喜び合った。

 会見したケニア教育省のアミナ・C・モハメド長官は「ケニアにとっては歴史的で、若者に衛星開発の夢を抱いてもらえる瞬間だった」と語った。JAXAの山川宏理事長は「各国の宇宙開発や、日本との協力関係の発展につながればいい」と話した。

 人工衛星の開発とロケット打ち上げ費用は数百億円規模になるが、超小型衛星なら千五百万円程度でも可能という。このため需要が増えていて、JAXAは、きぼうの衛星放出の七割を民間に開放する。放出機能も二〇年度までに、現在の年間十基程度から約十倍に増強することを計画している。

 

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