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【茨城】

マコガレイを栽培 40万匹の稚魚放流 漁獲量増大…漁業の経営安定図る

新たな栽培対象魚種として放流されたマコガレイの稚魚=ひたちなか市で

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 県は水産資源の維持や増大に向け、稚魚になるまでを人の手で育てる栽培漁業の新たな魚種としてマコガレイを選び、稚魚約40万匹をひたちなか市の常陸那珂港に初めて本格的に放流した。産卵期の冬、煮付けなどで食べられるマコガレイ。2006年の185トンをピークに減少し、近年は40トンほどにとどまっており、漁獲量復活の期待がかかる。 (鈴木学)

 県は一九九五年に栽培漁業センター(鹿嶋市)を開設し、稚魚や稚貝を育て海に放し増やす栽培漁業に取り組んでいる。卵からかえった後など、最も外敵に襲われやすい時期を人間が管理することで漁獲の増大につなげる取り組み。自然の海に放流して成長させるため、商品サイズにまで人が育てる養殖より、手間やコストがかからない。

 栽培漁業は▽放流後、ある程度沿岸にとどまる▽稚魚・稚貝が生産できる▽比較的高値で取引される−といった条件から、ヒラメやアワビ、鹿島灘はまぐり、ソイ類などで取り組まれてきた。ヒラメは年によって約百〜四百五十トンと漁獲量の変動が大きかったが、栽培漁業を始めてからは二百トン以上で漁獲が安定。アワビも五割は栽培漁業が占めている。

 県水産振興課によると、マコガレイは夏に刺し身用として高値取引されることや、漁業者の要望もあった上、稚魚をつくることができたことから、第七次栽培漁業基本計画(二〇一七〜二一年)に盛り込んだ。放流は四月二十四〜二十七日にあり、三センチほどに育った稚魚を水産試験場職員らがケースから海に放した。

 マコガレイはオスよりもメスの成長が早く、三年で三〇センチほどになるという。結果が出始めるのは五年後ぐらいになりそう。県の担当者は「安定した漁業経営のため、漁獲量の増大につなげていきたい」と話している。

 

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