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【茨城】

受け入れ先探す核のごみ最終処分場 水戸で住民説明会

グループディスカッションでは建設に否定的な意見が相次いだ=水戸市で

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 原発の使用済み核燃料から出る「核のごみ(高レベル放射性廃棄物)」の最終処分場を探している原子力発電環境整備機構(NUMO=ニューモ)と資源エネルギー庁は十七日、県内向けの住民説明会を水戸市で開いた。三十一人が参加し、「原発を止め、核のごみが出ないようにしてから受け入れ先を探すのが筋ではないか」と不信の声が上がった。 (越田普之)

 国は昨年七月、処分場を建設できそうな地域を示した「科学的特性マップ」と公表。輸送面や自然条件で国土を評価し、県内はほぼ全域が「適地」に分類されている。

 NUMOと資源エネ庁の担当者は、説明会が処分場の絞り込みにつながるものでないと強調。候補地選定では「地元の首長の意向を無視することはない」と語った。

 会では参加者と主催者側とのグループディスカッションもあり、参加者からは「(使用済み核燃料を再処理して残った廃液を含む)ガラス固化体を処分場へ輸送する途中に事故が起きたらどうするのか」「そんな危険な物の上に住みたくない」など、処分場の建設に否定的な意見が相次いだ。

 茨城町の川澄敏雄さん(69)は「今ある核のごみは何とか処分しなければならないが、国は原発を再稼働して廃棄物を増やそうとしている。そんな状態で処分場なんて決まらない」と国の姿勢を批判した。

 終了後、報道陣の取材に応じたNUMOの伊藤真一理事は「出てきた意見は国と共有したい」と所感を述べた。

 核のごみに関する住民向け説明会は、謝礼で学生を動員したり、東京電力の社員に出席を依頼したりと不適切な実態が明らかになり、中断した経緯がある。NUMOは再発防止策を講じたとして、十日の大阪から仕切り直しの説明会をスタートさせ、水戸は全国で二番目の開催だった。

<核のごみの最終処分場> 国は、使用済み核燃料を再処理して残った廃液を東海村の東海再処理施設などでガラス固化し、地下300メートルより深くで長期保管する計画を立てている。総事業費3・8兆円、100年以上の時間をかけて処分場を建設する。現在、国内にある使用済み核燃料はガラス固化体約2万5000本に相当するという。

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