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【茨城】

海浜鉄道、10年目で黒字 地域一体の経営努力実る

5月13日のイベントで、10周年記念のヘッドマークを付けた列車を待ち構える来場者ら=ひたちなか市の那珂湊駅で(同市提供)

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 ひたちなか市の勝田駅と阿字ケ浦駅間で湊線を運営するひたちなか海浜鉄道は三十一日、二〇一七年度の決算を発表し、開業十年で初の黒字を達成したと明らかにした。当期純利益は二万五千円と少額だが、地域と一体となった経営努力が実を結んだ。

 一七年度は、国営ひたち海浜公園でネモフィラが見頃になる春に、湊線を利用して訪れる人が増えた影響などで、年間の輸送人員が初めて百万人を突破。旅客収入も過去十年で二番目の一億九千七百万円を記録した。「車検」が必要な車両も一両だけで、修繕費を例年より抑えられたという。

 湊線は前身の茨城交通時代、利用者の減少で廃線危機に陥り、〇八年に第三セクターの海浜鉄道に運営が移管された経緯がある。吉田千秋社長は就任以来、年間定期券を導入したり、ダイヤ改正により勝田駅でJR常磐線との連絡を改善したりと、改革を着実に進めてきた。

 吉田社長によると、当初は八年目に黒字へ転換させる計画を立てていた。一一年の東日本大震災で深刻な被害を受け、計画に遅れが出たものの、存続を願う地元住民の後押しに加え、海浜公園への来客増といった追い風もあり、再び回復軌道に乗った。

 吉田社長は「今後、通学定期券を購入してくれる子どもの数は減っていく」と気を引き締め、「輸送人員はぎりぎり百万人の大台に乗っただけ。これを何とか減らさないようにしながら、海浜公園までの延伸も実現させたい」と話している。 (越田普之)

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