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【茨城】

タイプアート 集大成の作品展 重度障害の渡辺良子さん、あすから筑西で

4冊目の作品集を発表した渡辺良子さん(右)と、作品集を手にする姉の洋子さん=筑西市で

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 足の指でタイプライターを打って描画する「タイプアート」を編み出した筑西市の渡辺良子さんが4冊目の画集を刊行し、記念の作品展が23日から、市役所本庁舎が入るスピカビル地下1階で開かれる。渡辺さんは、今回で創作活動からいったん離れる考えで、一区切りとなる作品展への来場を呼び掛けている。7月1日まで。 (越田普之)

 渡辺さんは、生まれて間もなく高熱で脳性まひになり、全身に障害が残った。足は少し動かすことができたため、家族の勧めもあり、足でタイプライターを操り、手紙を書いたり絵を描いたりするようになったという。

 渡辺さんは「私に先生はいない」と、文字が書かれたボードを足で示しながら表現する。自分で試行錯誤を重ね、タイプライターのキーにある「◎」などの記号を紙に繰り返し印字する独自の技法を確立した。題材は建物や風景が多く、輪郭や色の濃淡、陰影を巧みに表現している。その作品は美術展などで高い評価を受けており、市から市民栄誉賞も贈られた。

 作品展には、画集に収められている六十五点を出品する。中でも、表紙を飾る「備中松山城」や、制作に四百八十六時間を費やした「迎賓館」は現地を訪れ見学しており、特に思い入れが強いという。渡辺さんは「頑張りを見てほしい」とPRする。

 活動を始め三十五年。今後の方向性を考えるためにも、少なくとも年内は創作活動を休止するという。その間は、作品にも描いた大好きなプロフィギュアスケーター浅田真央さんの「追っかけ」をしたいと笑う。

 ただ、タイプアートから引退するかどうかは未定で「じっとしていられないから、年が明けたらまた描き出すかも」と明かす。

 作品展は入場無料で午前九時から午後六時まで。最終日のみ午後四時まで。二十五日は休み。画集(A4判六十一ページ、千八百円)は会期中、スピカビル一階のコンビニエンスストアでも販売される。問い合わせは「ギャラリーおっこの室(へや)」=電0296(22)5500=へ。

 

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