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【茨城】

市民が「手作り財政白書」 つくばで県内初

市民の手作りの財政白書をつくった野本さん(左)ら=つくば市で

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 つくば市民有志が、市の財政状況を分析した「市民がつくったつくば市の財政白書」を発刊した。二〇一五年に住民投票で撤回された総合運動公園計画の問題をきっかけに、一年半がかりで調べた。市民による手作りの財政白書は、東京都内のNPO理事が国内各地で指導しており、全国で四十八カ所目、県内では初という。 (宮本隆康)

 発刊したのは、元会社員や主婦ら十一人による「つくば市民による財政白書づくりの会」。総合運動公園の建設計画の是非をめぐる住民投票を求め、署名運動をしたメンバーらが中心になった。

 会の野本高志代表(63)によると、総合運動公園の建設費が問題になった際「判断材料として市の財政状況を知らないと、何も言えない」との意見が出た。このため、一六年から自治体財政の勉強会を開いた。

 講師として、市民による財政白書を広めている都内のNPO法人「多摩住民自治研究所」の大和田一紘理事を招いた。大和田さんの勧めで、会を設立し一七年一月から編集を始めた。

 総務省の資料をネットで調べたり、市役所を訪れたりして、約三十回の会合で白書を完成させた。発刊の費用は、会員たちで出し合った。

 白書は一五年度の財政について「歳入」「目的別歳出」「市の借金と貯金」など六つの章でまとめた。「中学生にも分かる」を編集方針に、他市との比較も交え、グラフなどを使って解説している。

 それによると、一五年度の市の借金は八百二十一億円で、市民一人当たり三十七万円。一方、地方税収額は市民一人当たり一八・八万円。守谷市の一七・二万円や土浦市の一五・五万円、水戸市の十五万円を上回った。

 野本代表は「つくば市は今は良い状況だが、いつまでも恵まれているわけではない。財政を理解してもらい、事業の優先順位などを考えてほしい」と話す。

 白書はA4判百十三ページで千部を印刷。市内の図書館や中学校に寄贈予定で、市民活動センターなどで七百円で販売する。発表会を三十日午前十時から、つくば市吾妻のつくばイノベーションプラザで開く。

 問い合わせは、財政白書づくりの会=電029(859)0264=へ。

 

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