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【茨城】

研究炉が運転再開 原子力機構 新規制基準で初

放射線に由来する「チェレンコフ光」を放つ炉心=東海村で

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 日本原子力研究開発機構は二十八日、原子力科学研究所(東海村)にある研究用原子炉「NSRR」の運転を再開した。新規制基準施行後、機構の研究用原子炉の運転再開は初めて。

 NSRRは燃料を炉心に入れて瞬間的に出力を上げ、原子炉の事故に似た状況をつくり、燃料が溶けだす温度などを調べる。発電はしない。研究成果は新しい燃料を導入する際、国が行う適合性審査の判断材料として活用されるという。

 この日は報道陣に実験が公開され、瞬間的に出力を上げると放射線が燃料プールの水を通過する際に発する青い「チェレンコフ光」が見えた。この際の熱出力は最大二万三千メガワットで商業用原発より高いが、担当者は「百分の一秒程度なので発するエネルギーは大きくない」と説明した。

 新基準の安全対策に総額二億五千万円を投じるという。湊和生所長は「安全を最優先に運転する。他の研究炉も早く再稼働させ、成果を出したい」と語った。

 機構は、このほか大洗研究開発センター(大洗町)の「常陽」など四つの研究用原子炉の再稼働を目指している。常陽など三つの炉は原子力規制委員会の指針で、半径五キロの緊急防護措置区域(UPZ)が設定されている。

  (酒井健)

◆MOX粉末を燃料形状に 原子力機構、規制委に加工計画申請

 日本原子力研究開発機構は、核燃料サイクル工学研究所(東海村)で保管中のプルトニウム・ウラン混合酸化物(MOX)の粉末について、固形の核燃料の形に加工する計画を原子力規制委員会に申請した。

 安定した形状で保管するのが目的で、実際に核燃料には使用できないとしている。しかし規制委の二十七日の定例会合では、核燃料に再利用するのではとの疑いを外部から持たれる可能性があるとして「燃料に使えないことを機構に明示させる必要がある」と指摘があり、不純物を混ぜるなどの対応を求めた上で同計画を審査することを決めた。

 計画では、廃炉が決まった高速増殖原型炉もんじゅ(福井県敦賀市)で使う燃料を製造していた設備を使用。粉末を焼き固めてペレット状にし、もんじゅ用の燃料容器に入れて貯蔵設備で長期保管するという。

 同研究所では、多量のMOX粉末が複数の施設で別々に保管されている。一部施設の廃止に伴い、粉末を一カ所の施設へ集約する作業を進めている。

 

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