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【茨城】

東海第二 再稼働の環境整備着々 担当役員が2人昇進

 東海村の東海第二原発の再稼働を目指す日本原子力発電(原電)が二十九日、株主総会を開き、東海第二に関わる役員二人を昇進させ、再稼働に向けた基盤固めを鮮明にした。原子力規制委員会は、十一月末に期限が迫る審査のめどが立ったことを明らかにしており、原電は再稼働の環境整備を着々と進めている。 (越田普之)

 原電によると、規制委による審査の陣頭指揮に当たる和智信隆常務取締役が副社長に昇格、東海第二の江口藤敏発電所長も執行役員から常務執行役員に昇任させる人事案を決定した。

 株主総会は、場所や時間を含め非公開。株式の約九割を保有する東京電力など電力九社と電源開発の関係者らが出席し、人事案などに同意したとみられる。

 人事の狙いについて原電の村松衛社長は五月の決算会見の際「審査が極めて大事な時期にさしかかっている。地域対応の重要性に鑑み、基本的な枠組みを維持しつつ体制の強化を図る」と説明していた。

 村松社長はこれまで、地元の反発を恐れてか、再稼働を明言していない。和智副社長は五月、報道陣に「きちんと運転して社会に貢献したい」と語ったが、村松社長は「会社として経営判断はしていない」と、従来の「再稼働隠し」に終始している。

 ただ、原電は今回の人事で再稼働シフトを強めるほか、再稼働ありきの姿勢は崩さない。

 原電は、事故対策工事費用の千七百四十億円の借入先となる金融機関に返済計画を提示済みという。再稼働して売電収入がなければ、返済できないとみられる。借金の「保証人」となる意向を示した東電も確実な送電を求めており、再稼働が前提となっている。

 脱原発ネットワーク茨城の共同代表を務める小川仙月さん(54)は「東海第二の再稼働を軸に考えた人事にしか見えない。原電には廃炉専業会社となる別の道があるのだから、そちらへかじを切ってほしい」と求めた。

 

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