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【茨城】

「漫画 君たちはどう生きるか」作者 つくば出身・羽賀翔一さん、水戸で講演

漫画に登場する「コペル君」をホワイトボードに描き、会場を沸かせた羽賀さん=水戸市で

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 つくば市出身で、累計二百万部を超える大ヒット作「漫画 君たちはどう生きるか」を描いた漫画家の羽賀翔一さんが十五日、水戸市の県立図書館で講演し、「読み終わったら終わりという本ではない。長く本棚に置いてほしい」と語りかけた。 (越田普之)

 原作は、軍国主義で抑圧的な空気が強まっていた一九三七年刊行。児童文学者の吉野源三郎が、若者らの啓発を目的に筆を執った。中学生の「コペル君」と近所に住む「叔父さん」の交流を描き、幅広い世代に親しまれてきた。

 羽賀さんは本作以前にも単行本を発表していたが、「まったく売れず、自分がどう生きるかという状態だった」。そうした中、八十年前の小説を漫画化する仕事が舞い込むと、原作を読み込みながら時代背景を学習。自身の体験や記憶も織り込み、二年がかりで完成にこぎ着けたという。

 作品は二〇一八年上半期のベストセラー。羽賀さんは「誰もヒットを予想していなかった」と語る一方、「原作者の吉野さんが、ささいな記憶や出来事を伝えようとしたからこそ普遍性を持ち、受け入れられたのだと思う」と分析した。

 今後に向けては「巨大な敵と戦うとかサスペンスではなく、日常の延長にある人間ドラマを描きたい」と強調。次回作の準備も進めていると明かした。

 講演会は県教育委員会と県立図書館が共催し、約百四十人が来場した。

 

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