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【茨城】

道順や渋滞村民に不安の声 東海第二避難訓練・バスで取手市へ

一人で動けない高齢者や障害者の役になり、バスに乗り込む東海村民=東海村で

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 東海村の日本原子力発電東海第二原発の深刻な事故を想定した村の広域避難訓練で十六日、避難先の取手市に向かった村民からは「実際はマイカーで避難するので避難所までの道順が分からない」「渋滞が起きたら、もっと時間がかかるので逃げられない」といった不安の声があがった。 (山下葉月)

 村は、全域が原発から約五キロ圏の予防防護措置区域(PAZ)に入る。県の避難計画では、村民約三万八千人が県南の取手、守谷、つくばみらいの三市に、原則マイカーで避難することになっている。

 訓練は、村内の一時集合場所の村総合福祉センターに集合しスタート。村民約百七十人に、一人で避難できない高齢者や障害者役になってもらい、バス五台に乗り常磐道や圏央道を通って、約九十キロ離れた取手市へ向かった。どのバスも約九十分で到着し、山田修村長は訓練後の会見で「比較的スムーズに移動できた」と評価した。

到着した取手市立藤代南中で、避難計画案や原子力災害に関する知識を学ぶ村民=取手市で

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 一方、住民の受け止め方はさまざま。訓練に参加した亀下自治会の宮本荘一・会長は「今日はバスでスムーズだったが、実際の避難はマイカーなのでルートが分からないかも」と心配する。自治会の地区は原発から約一・五キロにあり昨年十月、有志で避難先のつくばみらい市にバスで向かった。しかし、道が分からず到着までにかなり時間がかかったという。

 農業の照沼博幸さん(67)は「全村民が一斉に避難したら渋滞に巻き込まれ、スムーズな避難は不可能。そもそも、バスを確保できることすら分からないのでは」と実効性を疑問視した。

 このほか、住民避難とは別に、村職員が六ルートに分かれ、避難時間を計測。一般道のみを使った場合、最長で三時間半かかった。

 訓練中、大きなトラブルはなかったが、職員が使う無線が不具合で使えなかったり、酷暑の中、避難所のスポットクーラーが一部使えなかったりした。

 

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