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【茨城】

東海第二30キロ圏のひたちなか市 千葉10市町と避難協定

協定締結を終え、記念写真に納まるひたちなか市の本間市長(前列中央)。右から3人目が佐倉市の蕨市長=千葉県佐倉市で

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 東海村の日本原子力発電東海第二原発から放射能が漏れる深刻な事故に備え、全域が三十キロ圏に入るひたちなか市は二十四日、千葉県印旛(いんば)地域などの十市町との間で避難協定を結んだ。十市町には、原発に近い地区に住む約一万四千人を受け入れてもらう計画だが、百キロ以上の移動が必要で、避難のハードルは高い。 (越田普之)

 県の計画によると、ひたちなか市民約十五万七千人のうち、十四万三千人が土浦市や稲敷市など県内の十四市町村へ、残る一万四千人が千葉県へ避難することになっている。茨城県内の十四市町村とは、今年三月に協定を結んだ。

 今回、避難協定を締結した千葉県の十市町は、成田市、佐倉市、四街道市、八街(やちまた)市、印西市、白井市、富里市、酒々井(しすい)町、栄町、神崎(こうざき)町。協定は全十条で、避難期間を原則一カ月以内とすることや、ひたちなか市が避難所運営に当たることなどとされている。

 本間源基市長は、千葉県佐倉市内で開かれた協定締結式で、「市民に行き先を示すことが、避難計画策定の第一歩」と強調。十市町で最多の約二千六百人を受け入れる佐倉市の蕨(わらび)和雄市長は「印旛地域の自治体は多くの交流があり、つながりが強い。協力して最大限の支援に努める」と語った。

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 ひたちなか市によると、十市町に開設される避難所は五十カ所程度になる見込み。バスや自家用車で指定の避難先へ向かう。ルートは常磐道と圏央道、東関東道を想定している。圏央道の県内区間の多くは片側一車線で、避難時の渋滞も懸念される。

 市は今後、十市町と詳細を詰めていくとともに、住民説明会を開いて地区ごとの避難先を示す方針。締結式後に取材に応じた本間市長は、避難計画の策定時期を未定とした上で、「(原発三十キロ圏の)九十六万人という周辺人口があまりに多く、整然と市外へ脱出するのは容易ではない」と語った。

 また市は、四街道市との間で地震や大雨などの災害を想定した相互応援協定も締結。有事に職員を派遣したり、物資を提供したりするという。

 この日で、三十キロ圏の十四市町村で、避難協定の締結が済んでいないのは水戸市だけとなった。水戸市は県内外の二十三市町と協定を結び終え、約十八万四千人の避難先が固まっている。残る八万六千人が向かう千葉、埼玉両県とは調整中だ。

 ただ、複合災害などでこれまでに決まった避難先へ行けなくなる事態に備え、県は第二の避難先も探しているが、提示の時期は見えていない。

 

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