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【茨城】

高品質な野菜をAIで安定栽培 健康成分…付加、人手不足に対応

高付加価値のトマトを栽培する実験温室=つくば市で

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 筑波大は民間企業と共同で、野菜栽培に人工知能(AI)やロボット技術を使う温室システムの開発を始めた。健康機能の成分を多く含むなど、付加価値の高い品種は栽培が難しいといい、熟練農家でなくても安定的に生産できる技術の確立を目指す。 (宮本隆康)

 筑波大の「つくば機能植物イノベーション研究センター」によると、研究棟一棟(約三百三十平方メートル)と、実験温室二棟(計約六百平方メートル)が開設。いずれも農業やエネルギー関連事業を手がける企業「トーヨーエネルギーファーム」(福島県相馬市)が寄贈した。

 筑波大は世界的にも知られるトマト研究の拠点で、約二万種類の種を所有。血圧を下げる機能性成分「ギャバ」を多く含んだり、長く日持ちする品種などを開発している。

 しかし、特定の成分を多く含むようにする品種は栽培が難しく、収量が減ったりする。安定的に栽培できる熟練農家は高齢化が進むうえ、今後は人手不足も懸念される。

 このため、AIやロボット技術によって、温度や堆肥などの栽培条件を調節したり、収穫時期を判断したりする温室システムの開発を計画した。二〇二〇年度まで、トーヨーエネルギーファームから研究者も受け入れ、共同で研究する。大学内のロボット技術の研究部門も連携する。

 二〇年をめどにトマトで栽培技術を確立し、国内各地で実証実験を目指す。二一年度以降、別の野菜の栽培研究も見込んでいる。

 江面浩センター長は「機能性成分が多ければ付加価値は高まり、日持ちすれば船で輸出しやすくなる可能性がある。人口減少の時代でも、高品質な野菜を生産できるようにしたい」と話している。

 

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