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【茨城】

<つなぐ 戦後73年>「シベリア抑留」振り返る 水戸の三村節たかしさんら講演

来場者に戦争体験を語る三村節さん=水戸市で

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 平成最後の終戦の日の15日、県内では、戦争を風化させないよう、戦争体験者による講演会や戦没者追悼式が催された。

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 水戸市立博物館は、戦争の記憶を語り継ごうと、体験者から話を聞く会を同市の県立歴史館で開いた。市内在住の三村節(たかし)さん(95)がシベリアでの抑留生活を語り、「戦争を忘れず、平和のために働いてほしい」と語った。

 三村さんは旧岩船村(現城里町)出身。県立水戸農学校を卒業後、旧満州(中国東北部)に渡って関東軍に入り、終戦直前に侵攻してきたソ連軍に捕まった。

 抑留生活三年目の一九四八(昭和二十三)年、帰国のために列車に乗ったが、シベリアのチタ駅で自分の乗った車両だけが留め置かれた。帰国後の生活を話し合う集会に出て、スパイ容疑をかけられた。

 強制労働二十五年の判決で、北極圏のボルクタや極東のハバロフスクなどの収容所で森林伐採や炭鉱開発に携わった。ソ連との国交回復により、終戦から十一年後にようやく帰国できたという。

 「牛や馬と同じくただ働き。何をしても本当につらかった」と当時を振り返った三村さん。「一番苦しかった経験は」との質問に、「寒さ、重労働、空腹はもちろんだが、故郷に帰りたくとも帰れないことだ。今でも当時の夢を見る」と答えた。

 このほか、土浦市出身の前島キヨさん(92)が水戸空襲後の経験を語った。 (山下葉月)

 

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