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【茨城】

茨大教授がAIベンチャー 金融や不動産、医療など視野

ベンチャー企業「コラボウィズ」について説明する鈴木教授=県庁で

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 人工知能(AI)の可能性を研究している茨城大大学院理工学研究科の鈴木智也教授(データサイエンス)が、金融投資や医療、不動産など多分野への活用を視野に、日立市でベンチャー企業「CollabWiz(コラボウィズ)」を設立した。十九日に県庁で会見した鈴木教授は「AIが産業に役立つと証明したい」と語った。

 鈴木教授は、AI千台による分析と多数決を通じ、投資すべき金融銘柄と最適なタイミングを選び出すモデルを考案。一方、意見がばらつくケースでは活用を避けた方がいいとの結論を導いた。この研究成果は昨年、金融分析の国際賞を受賞した。

 鈴木教授によると、以前から起業を思い描いていたという。国際賞をきっかけに、金融機関や茨大の支援を受けて準備し、八月二十七日の設立にこぎ着けた。

 新会社は、AIを取り入れた投資・運用アルゴリズムをはじめ、不動産相場の算定システムなどについて、それぞれ提携会社と共同開発を進める。また、医療現場では誤診断のリスク判定に活用の余地があるとみている。

 そのほかの事業内容には、データ解析や金融工学などをテーマにした企業向け研修や、その内容の書籍化などを挙げた。

 鈴木教授は「日本はAIが遅れていて、(金融とITを融合させた)フィンテックでも成功事例を聞かない。そういう状況を少しでも変えたい」と説明。「できることとできないことを明確にし、地に足のついた議論をしたい」と語った。

 茨大の所属教員によるベンチャーは七年ぶり。会見に同席した尾崎久記副学長は「大学が持つ知的、技術的資産の活用が求められる時代になっている」と指摘し、起業支援を充実させていく考えを打ち出した。 (越田普之)

 

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